グローバル市場の動向確認(2021年4月末)
株式市場
商品先物市場
欧米、特にコロナウィルスのワクチン接種の進んでいる米国やイギリスの株式市場が引き続き好調で、米国のS&P500の年初来上昇率は11%を超えました。一方、日本の株式市場は上値が重い展開が続き、月間ではマイナス2.9%、年初来でも5.2%の上昇率にとどまっています。
2021年1月以降の上昇が大きかった米ドルや英ポンドは、3月に一旦高値をつけた後、4月は下落に転じました。複数の主要国通貨に対する米ドルの為替レート価値を表すドルインデックス(ドル指数)も、3月に93台の高値を付けた後は2%程度下落しています。
3月に1.7%台を付けていた米国10年国債金利も4月に入ると下落が進み、一時1.5%半ばまでいきました。ただ、ワクチン接種が進み、好調な経済指標が公表されるようになった4月後半には再び上昇し、1.6%台となっています。
米国ではワクチン接種が加速し、雇用の拡大が続いています。経済の最大部分を占める個人消費の記録的な伸びにより、経済成長が加速しています。4月29日公表された米国の実質国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率6.4%増加となり、GDPはコロナ前のピーク水準にほぼ並びました。
インフレ期待の高まりから、長期金利が再び上昇していく可能性もあり、その場合、またドル高が進む可能性があると感じています。4月に入ってからの原油や銅など商品市場の上昇も、そうした点を示唆しているのかもしれません。
資産クラス毎のパフォーマンス
代表的な低コスト・インデックス投信であるeMAXIS Slimシリーズ(三菱UFJ国際投信株式会社)の価格動向により、資産クラス別のパフォーマンスを確認しておきたいと思います。
以下、eMAXIS Slimシリーズにおける各資産クラスの投資信託について、月次、および、年初来パフォーマンスをまとめています。
上でも見てきたように、米国を中心とした先進国株式やREITクラスが引き続き好調で、日本株式クラスのみ月間でマイナスとなりました。先進国REITの年初来パフォーマンスは21%に達しました。
投資ポートフォリオのパフォーマンス(2021年4月末)
ハッピー・リタイア・ライフへ向けた私の長期分散投資ポートフォリオのパフォーマンスは
評価損益 :前年末比+6.5%(前月比 マイナス0.7%)
金利配当+実現損益:1月以降 +0.9%(年率換算 +2.6%)
(※金利配当+実現損益は税引後収益で、ポートフォリオ評価に含まれないもの)
となりました。
【2021年4月末のリスク資産ポートフォリオ状況】
- 好調だった米国株を含む先進国株式やREITクラスが、パフォーマンス向上に貢献したものの、日本株式の下落や、為替の円高を要因とした外貨建て資産の目減りを補いきれませんでした。投資ポートフォリオの評価額としては、過去最高を達成した3月末から少し減りました。
- 米国長期金利が3月終わりに一旦の高値をつけたことから、米ドルMMFとして保有していた資金の一部で米ドル建債券を購入しました。購入した債券は、ドイツ復興金融公庫債(期間15年)とトヨタモーター・ファイナンス(期間5年)です。
いずれも、米国格付機関により、トリプルAやダブルAの高格付けを取得しており、長期投資にも安心感があります。ドイツ復興金融公庫は約2%の利回りで購入でき、まずまず良かったと思っています。
今後もまだ米国長期金利の上昇は続く可能性があり、今回はやや短めの債券を混ぜて購入しました。ドルMMF資金はまだ残っていることから、米ドル金利が再び上昇してきたタイミングで、再びドル建て債券を購入していきたいと考えています。
なお、米ドルMMFの資金は過去の米国株を売却したもので、先進国債券クラスとして保有していたことから、この取引でポートフォリオのアロケーションは変わっていません。
- 4月は株式の売買は行っていません。
- 海外資産の好パフォーマンスを受け、リスク資産ポートフォリオの外貨建て資産割合はやや増えて65.8%となりました。そのうち為替ヘッジしている比率は8.2%、結果として外貨エクスポージャーは57.9%となっています。
各アセットクラス別の主な投資対象
<ご注意>
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