2021年5月末 株式・為替・金利市場の動向と投資ポートフォリオのパフォーマンス確認

2021/06/01

運用ポートフォリオ 投資-市場動向

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グローバル市場の動向確認(2021年5月末)

2021年5月末時点の、グローバル株式市場、金利・為替市場、および、商品先物市場の動向について確認しておきます。
株式市場

指数2021年
5月末
変化
(月間)
変化
(年初来)
S&P 5004,204.110.5%11.9%
Nasdaq13,748.74-1.5%6.7%
東証TOPIX1,922.981.3%6.6%
ドイツ DAX15,421.131.9%12.4%
英国 FTSE1007,022.610.8%8.7%
香港ハンセン29,151.801.7%7.1%

為替・金利市場

指標2021年
5月末
変化
(月間)
変化
(年初来)
米ドル円 為替レート109.540.25円6.3円
ユーロ円 為替レート133.952.55円7.86円
英ポンド円為替レート155.654.65円14.49円
ドルインデックス89.99-1.290.10
米国10年国債金利1.58%-0.04%0.67%
日本10年国債金利0.08%-0.01%0.06%

商品先物市場

商品先物2021年
5月末
変化
(月間)
変化
(年初来)
WTI原油 (ドル/バレル)66.965.3%38.0%
(ドル/トロイオンス)1,911.158.0%0.3%
(ドル/トン)10,2754.8%32.58%

  • 良好な経済指標の公表を受け、米国におけるインフレ懸念が高まり、5月中旬にはリスクオフの動きが広がりました。インフレが進むと、米国のテーパリング(中央銀行の量的緩和策を縮小していくこと)の時期が早まることが連想されるためです。
  • 各国株式市場は、5月中旬にかけて利食い売りでけっこう下げる場面がありました。月末にかけて株式市場は戻しましたが、月間でわずかなプラスに留まりました。特に、これまで相場の上昇をけん引してきたハイテク銘柄に利食い売りが多くみられ、Nasdaqは月間でマイナス1.5%のパフォーマンスとなりました。
  • インフレ懸念が高まる一方で、米国連邦準備制度理事会(FRB)において金融緩和が継続される姿勢が確認されたことから、米ドル金利は10年国債で1.5%台へとやや低下しました。
  • 米ドルは、円以外の多くの通貨に対して弱い推移となっています。複数の主要国通貨に対する米ドルの為替レート価値を表すドルインデックス(ドル指数)は、今年の安値付近となる90を切る水準となりました。
  • グローバルに新型コロナウィルスのワクチン接種が進む中、経済活動も活発となり、原油をはじめとした商品市場はいずれも大きく上昇を続けています。また、インフレ懸念の高まりから、安全資産といわれる金が大きく上昇しました。

資産クラス毎のパフォーマンス(2021年5月末)

代表的な低コスト・インデックス投信であるeMAXIS Slimシリーズ(三菱UFJ国際投信株式会社)の価格動向により、資産クラス別のパフォーマンスを確認しておきたいと思います。

以下、eMAXIS Slimシリーズにおける各資産クラスの投資信託について、月次、および、年初来パフォーマンスをまとめています。

資産クラス
パフォーマンス
月間年初来
日本株式1.4%7.6%
先進国株式1.5%19.6%
新興国株式0.5%14.4%
日本債券0.0%-0.2%
先進国債券1.3%2.4%
新興国債券2.3%3.1%
日本REIT0.7%18.0%
先進国REIT2.2%23.8%
※新興国債券クラスのみ、eMAXIS Slimeシリーズは存在しないため、eMAXIS新興国債券インデックスを用いています。

4月まで好調だった先進国株式やREITクラスがやや頭打ちの展開となり、他の資産クラスも5月は上値が重い値動きとなりました。

年初来パフォーマンスでは、年初からドル円為替レートで6円を超える円安となっていることも追い風となり、外国株式や先進国REITクラスが大きくプラスとなっています。日本の資産の中では、新型コロナウィルスの影響により昨年大きく下げた国内REITクラスが年初来好パフォーマンスです。

投資ポートフォリオのパフォーマンス(2021年5月末)

ハッピー・リタイア・ライフへ向けた私の長期分散投資ポートフォリオのパフォーマンスは

  評価損益      :前年末比 +8.6%(前月比 +2.1%)

  金利配当+実現損益:1月以降 +1.05%(年率換算 +2.5%)

        (※金利配当+実現損益は税引後収益で、ポートフォリオ評価に含まれないもの)

となりました。

【2021年5月末の投資ポートフォリオの状況】

2021年5月の運用ポートフォリオの資産クラス分布
  • 米国株をはじめとした先進国株式クラスは上値が重く、他の資産クラスもつられるように利食い売りに押されるような展開の一か月でした。そんな中でも、全体として過度なリスクを取らずにまったりと運用しているハッピー・リタイヤ・ライフに向けた投資ポートフォリオは、比較的良好なパフォーマンスをあげることができました。

  • 先進国株式クラスでは、既にハイテク銘柄はほとんどなく、昨年中値動きの重かった米国金融株が最大割合を占めています。その好調な値動きに支えられ、5月も好パフォーマンスで全体を支えてくれました。
  • 下記グラフは米国モルガン・スタンレー(Morgan Stanley [MS]) と、J.P.モルガン・チェース(JP Morgan Chase & Co [JPM])の過去1年の株価推移です。モルガン・スタンレー(Morgan Stanley [MS]) とJ.P.モルガン・チェースの株価推移
  • 4月末からの1ヵ月で モルガン・スタンレー株10.2%、J.P.モルガン・チェース株は6.8%の上昇をみせました。年初来では、いずれも約30%の上昇、過去1年ではモルガン・スタンレー株が何と94%の上昇となっています。
  • 日本株式クラスも、新型コロナウィルスの影響が業績に重しとなって、株価が出遅れていた銘柄がポートフォリオ内に多くなっています。金融セクターや外食、そして、5月中に買い増しも行った航空セクターなどがパフォーマンスに貢献しました。
  • 海外資産の好パフォーマンスを受け、リスク資産ポートフォリオの外貨建て資産割合はやや増えて66.2%となりました。そのうち為替ヘッジしている比率は8.1%、結果として外貨エクスポージャーは58.1%となっています。

各アセットクラス別の主な投資対象

アセットクラス現在の主な投資対象商品
日本株式現在は一部のみインデックス投信で、ほとんどは個別銘柄。優待銘柄を含む50社以上に分散投資。2020年9月に、高配当のメガ銀行株と商社を新規に購入、2021年1月と5月に航空株を追加購入。
先進国株式米国のインデックスと個別銘柄20社程度に投資。ハイテク銘柄はかなり前に売却しポジションが少ない。一部売却後もまだ金融株への集中度が高い。その他、ヘルスケア、生活必需品、通信株などの安定成長銘柄に分散投資。
新興国株式アジア株投信を少額保有。
日本債券クレジット(信用)リスクの存在する、国内個別企業の発行する普通社債と信託銀行経由の金銭信託。
なお、個人向け国債はリスク運用資産とは分けて現金相当として認識。将来市場が下落した際にリスク資産を購入をするための待機資金としている。
先進国債券米国債個別銘柄と、国際機関および個別企業発行の米ドル建て個別債券が大半。米国株売却資金の受け皿である米ドルMMFも含む。
新興国債券新興国債券投信。一部分を為替ヘッジしている。
ハイイールド債券ドル金利が低下してくる過程で全て売却済みで現在保有無し。
日本REIT国内リート個別銘柄。
グローバルREIT米国リート投信と少額の豪州リート。

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自己紹介

週に1~2日の働く、セミリタイア状態の50代男性です。

これまで国内外の株式、債券、ETF、投資信託、先物、FX、不動産など投資歴25年。2000年ITバブルで資産半減、その後2008年リーマンショックの大打撃も経験しました。

20代、30代のころにがむしゃらに働き、地道に資産運用を続けてきたおかげで、資産形成はある程度進みました。

今後の充実した完全リタイアライフに向け、長期目線で分散ポートフォリオ運用を継続中です。

投資スタンスについてはこちらをご覧ください。

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