エレコム[6750]から最後の株主優待品が到着-優待廃止でも投資を継続したい好業績銘柄の配当金実績と株価推移の確認【2021年6月】

2021/06/24

株主優待 投資-日本株

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この記事では、2021年3月末基準日分の実施を最後に、廃止されることが決まっているエレコム[6750]の株主優待制度についてご紹介します。QUOカードと自社製品のカタログギフトがもらえる人気の株主優待でした。

好業績のエレコムの優待廃止は、企業業績悪化によるものではなく、株主への公平な利益還元の観点から配当金による還元を充実させるためとのことです。

業績好調で増配を続けているエレコムについは、株主優待制度が廃止されたとしても、投資は継続していきたいと考えています。業績動向、株価の推移、配当金実績も確認しておきたいと思います。

廃止される[6750]エレコムの株主優待制度

権利確定日が3月末、9月末(年2回)の株式優待銘柄でした。
2021年3月31日を基準日とする株主優待制度の実施を最後に廃止されます。

1)QUOカードの贈呈
権利確定日3月末、9月末(年2回)
株主優待内容100株以上保有の株主に、QUOカード1,000円分贈呈

2)自社製品の贈呈
権利確定日3月末のみ(年1回)
株主優待内容100株以上保有の株主に2,000相当の自社製品、1,000株以上保有の株主に5,000円相当の自社製品
を贈呈

※「株主優待商品カタログ」から製品を選択

前回の権利確定日である2021年3月29日の株価終値5,070円を前提とすると、エレコム100株は507,000円になります。100株保有で、年間2,000円分のQUOカードと2,000円のエレコム製品を得られるので、優待利回りは0.79%でした。

エレコムの株主優待制度は、中長期保有株主の増加を図る目的で2014年に導入されました。株主優待制度の廃止の理由として、エレコムは2021年2月9日の公表資料において、「株主の皆様への公平な利益還元の観点から、慎重に検討を重ねました結果、配当金による利益還元の充実がより適切であると判断し、当該株主優待制度を廃止することといたしました」としています。
2021年6月贈呈(2021年3月権利確定)の優待品
エレコム[6750]の株主優待 1,000円分QUOカード

残念ながら最後となってしまった、エレコムの自社製品のカタログについても、ご紹介したいと思います。

エレコムの「株主優待商品カタログ」(2021年3月権利確定分
エレコムの「株主優待商品カタログ」(2021年3月権利確定分)3-4ページ

エレコムの「株主優待商品カタログ」(2021年3月権利確定分)5-6ページ

エレコムの「株主優待商品カタログ」(2021年3月権利確定分)7-8ページ

エレコムの「株主優待商品カタログ」(2021年3月権利確定分)9-10ページ


昨年は「株主優待商品カタログ」からワイヤレスヘッドホンを選びました。

2020年3月権利確定の優待(エレコム自社製品)
エレコム[6750]の株主優待自社製品(2020年3月権利確定分)

[6750]エレコムの事業内容・業績動向

エレコムは、パソコン、スマートフォン、タブレット、AVなどデジタル機器関連製品の開発、製造、販売をしています。

独自技術とノウハウを生かした製品開発力が強みで、20,000点以上の幅広い製品ラインナップを有し、年間2,000アイテム以上の新製品を投入していることが特徴です。

エレコムの品目別の売上高は下記グラフのようになっています。2020年はテレワークの普及やGIGAスクールの一人一台端末導入によって、パソコンやヘッドセット・マイク等のAV関連機器の需要が高まったことが収益に大きく貢献しました。

エレコムの品目別売上高分布(2021年3月期)

エレコム[6750]の品目別売上高分布グラフ(2021年3月期)
※エレコムの決算資料よりブログ管理人作成

エレコムは2021年3月期も過去最高の売上高・営業利益を達成し、10期連続増収、7期連続増益、11期連続増配となりました。

エレコムの業績推移(売上高・利益)
エレコム[6750]の業績推移(売上高・営業利益)2021年3月期
※エレコムの決算資料よりブログ管理人作成

2021年3月期についても、増収、増配を会社は予想しています。(上記グラフご参照)

[6750]エレコムの配当実績・株価推移

エレコムの配当実績・一株当たり利益・期末配当利回り
年度一株当たり
利益
(円)
配当金
(年間・円)
期末配当
利回り
2017年3月期80.4122.52.12%
2018年3月期91.38251.97%
2019年3月期94.03281.64%
2020年3月期112.4530.51.62%
2021年3月期119.5534.51.40%
※エレコムの決算資料よりブログ管理人作成

エレコムは、2021年4月1日付で1株⇒2株の株式分割を行っています。上記表中の一株当たり利益、配当金については、過去の実際値を分割後の1株ベースの値に調整し表示しています。

一株当たり利益(EPS)を順調に伸ばし、増配を続けてきています。

エレコム[6750]の株価推移(2015年1月~現在)
エレコム[6750]の株価推移グラフ(2015年から現在)
過去の増収・増益トレンドと歩調をあわせ、株価は2020年3月のコロナウィルス感染拡大による一時的な下落を除き、2020年終盤まで上昇トレンドが続いてました。

エレコム[6750]の株価推移(2020年1月~現在)
エレコム[6750]の株価推移グラフ(2020年から現在)
コロナウィルス感染拡大による2020年3月の下落からも直ぐに回復を見せた株価ですが、2021年2月の優待廃止発表以降は下落トレンドに入り、現在2割程度低い水準にあります。

[6750]エレコムの投資指標と今後の運用方針

2021年6月24日の株価 2,042円による投資指標
一株当たり
利益(EPS)予想(円)
121.35
年間配当金 予想(円)37
予想PER(倍)16.9倍
実績PBR(倍)2.43倍
ROE 予想14.43%
配当利回り予想1.81%
※エレコムの決算資料よりブログ管理人作成

2022年3月期の一株当たり利益(EPS)は、これまで最大だった2021年3月期の金額を上回る予想値です。株主優待を廃止したこともありますが、予想年間配当金額についても2021年3月期を上回っています。

今後の方針

2021年3月29日時点で優待制度がある前提では、当時の1.36%の配当利回りと0.79%の優待利回りをから、総合利回りは2.15% と計算できます。優待制度が廃止された現状では、3月から株価は2割弱下落していますが、配当利回りは1.81%とまだ当時の総合利回りを下回っています。つまり、現状の配当利回りは、優待廃止分をカバーできていないのです。

とはいっても、エレコムは独自性のある製品開発力を生かし、顧客ニーズを探りながら新製品を次々と市場に投入するビジネスモデルで成長しています。ROE(自己資本利益率)の面でも、10%台半ば~20%もの高い水準を達成し続けています。

現在の株価をもとにしたPER(株価収益率)は過去の水準と比較して、やや割安にも見えます。独自の強みを持つ企業として今後の成長への期待もあり、優待制度廃止後も投資を継続していきたいと考えています。

<ご注意>
当サイトに記載の内容は、あくまで、管理人の個人的な見解に基づくもので、何ら特定の投資運用方針を推奨するものではありません。記載内容については、細心の注意を払い各種の公表資料等から作成していおりますが、掲載内容の適時性、正確性、有用性等に関して一切保証するものではありません。投資にあたり、万が一損害を受けたとしても一切責任は負えません。投資はあくまで自己責任でお願いします。

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自己紹介

週に1~2日の働く、セミリタイア状態の50代男性です。

これまで国内外の株式、債券、ETF、投資信託、先物、FX、不動産など投資歴25年。2000年ITバブルで資産半減、その後2008年リーマンショックの大打撃も経験しました。

20代、30代のころにがむしゃらに働き、地道に資産運用を続けてきたおかげで、資産形成はある程度進みました。

今後の充実した完全リタイアライフに向け、長期目線で分散ポートフォリオ運用を継続中です。

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