オートバックスセブン[9832]から改悪前最後の株主優待ギフトカードが到着-業績、配当金実績と株価推移の確認【2021年6月】

2021/06/26

株主優待 投資-日本株

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この記事では、2021年6月到着のオートバックスセブン[9832]の株主優待についてご紹介します。オートバックスグループで使えるギフトカードがもらえます。

オートバックスセブンは、贈呈される優待ギフトカードの金額が一部減額となる株主優待制度の変更を公表しています。今回分が改悪となる前の最後の優待になります。

ここでは、株価の推移、業績推移、配当金の実績についても確認しておきたいと思います。

[9832]オートバックスセブンの株主優待

権利確定日が3月末、9月末(年2回)の株式優待銘柄です。
権利確定日3月末、9月末(年2回)
株主優待内容100株以上、1年以上継続保有の株主に、国内オートバックスグループで利用できる商品券「オートバックスグループギフトカード」を贈呈

オートバックスグループギフトカードに有効期限はありません。

オートバックスセブンは、2021年5月10日付で、株主優待制度の一部変更を公表しました。
保有株式数による贈呈枚数が減額となる贈呈基準は、2021年9月末基準日から適用となります。

変更前、今回の2021年3月末基準日に適用される贈呈枚数
保有株式数ギフトカード
100株以上1年以上保有 :1,000円分
300株以上1年以上
  3年未満保有:5,000円分
3年以上保有 :8,000円分
1,000株以上1年以上
  3年未満保有:10,000円分
3年以上保有 :13,000円分

変更後、2021年9月末基準日から適用される贈呈枚数
保有株式数ギフトカード
100株以上1年以上保有 :1,000円分
300株以上1年以上保有 :3,000円分
700株以上1年以上
  3年未満保有:7,000円分
3年以上保有 :8,000円分
1,000株以上1年以上
  3年未満保有:10,000円分
3年以上保有 :13,000円分

オートバックスセブンへの優待投資の場合、300株の保有が、これまでは最もお得感がありました。2021年5月26日の株価1,475円を前提として、300株で442,500円になります。

300株の1年以上3年未満の保有で年間10,000円分ギフトカードをもらえますので、2.26%の優待利回りです。3年以上の保有ではギフトカード金額が年16,000円となりますので3.61%の優待利回りとお得感満載でした。

ところが、今回の制度変更で、新たに700株以上の区分が新設されます。同時に、300株保有の場合のギフトカード贈呈金額が年6,000円へと大幅減額です。これまで3年以上保有していた場合は、なんと半分以下の金額となってしまいました。

300株保有の場合の優待利回りは1.35%まで下がってしまうことになります。

2021年6月贈呈(2021年3月権利確定)の優待ギフトカード

[9832]オートバックスセブンの事業内容・業績動向

オートバックスセブンは、自動車用品店の国内最大手チェーンである「オートバックス」を全国展開し、欧州やアジアでも運営しています。

カー用品のフランチャイズチェン加盟先への卸販売や直接消費者への販売をするほか、車の買取・販売・整備などや、輸入車ディーラーとして輸入車の販売・サービスを行っています。

事業別の売上高分布は次のようになっています。国内オートバックス事業が全体の4分の3を占めています。

オートバックスセブンの事業別売上高分布(2021年3月期)
オートバックスセブン[9832]の事業別売上高分布グラフ 2021年3月期
新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、2020年上期の売上高は減少したものの、6月以降は回復し、2021の3月期の売上高は前期並みとなりました。特に冬場は、寒波によって冬季用品の需要が拡大したようです。

売上高は前年と同程度でしたが、販売促進費用や旅費交通費などの販管費が大きく削減されたことにより、2021年3月期の営業利益は大幅に増益となりました。

オートバックスセブンの業績推移(売上高・利益)
オートバックスセブン[9832]の業績推移(売上高・営業利益)2021年3月期
※オートバックスセブンの決算資料よりブログ管理人作成

2021年3月期については、若干の売上増を会社は予想しています。新型コロナによる経済状況は引き続き不透明であり、また、世界的な半導体不足によるエレクトロニクス商品への影響がマイナス要因である一方で、コロナ渦においてクルマの利用頻度が上がったことや中古車需要が高まったことで、メンテナンス需要が増えると予想しています。

[9832]オートバックスセブンの配当実績

オートバックスセブンの配当実績・一株当たり利益・期末配当利回り
年度一株当たり
利益
(円)
配当金
(年間・円)
期末配当
利回り
2017年3月期36.00603.63%
2018年3月期65.49603.01%
2019年3月期66.58603.26%
2020年3月期47.10604.82%
2021年3月期88.28604.00%
※オートバックスセブンの決算資料よりブログ管理人作成

60円の配当を続けていて、高い配当利回りを維持しているのは嬉しいところです。

一方、配当性向がかなり高い状態なのが気がかりです。年によりますが、一株当たり利益に近い、あるいは上回る金額を配当として支払っていることが分かります。

これは無理をしている状態と理解することもできます。利益が下ブレした場合には減配リスクがあることに注意が必要です。

[9832]オートバックスセブンの株価推移

オートバックスセブン[9832]の株価推移(2015年1月~現在)
オートバックスセブン[9832]の株価推移グラフ(2015年から2021年6月)
2018年はじめに株価2,200円台をつけたのち、下落トレンドに入りました。2020年3月の新型コロナウィルス感染症拡大による投げ売りが、その下落に拍車をかけたかたちです。

一時1,100円台をつけた株価は回復過程にありますが、まだ道半ばです。6月に入り、日足でみた場合の25日線が75日線を下回るデッド・クロスが発生し、頭打ち感が出ているのが気になります。

オートバックスセブン[9832]の株価推移(2020年1月~現在)
オートバックスセブン[9832]の株価推移グラフ(2020年から2021年6月)

オートバックスセブン[9832]とイエローハット[9882]の株価比較(2020年1月~現在)
オートバックスセブン[9832]とイエローハット[9882]の株価推移比較(2020年から2021年6月)
ライバルのイエローハットと2020年初からの株価推移を比べると、新型コロナの影響による下落後の回復の違いが明白です。2020年初対比の現在の株価水準がイエローハットの場合はマイナス2.7%であるのに対し、オートバックスセブンはマイナス13.1%となっています。

[9832]オートバックスセブンの投資指標と今後の運用方針

2021年6月25日の株価 1,475円による投資指標
一株当たり
利益(EPS)予想(円)
83.89
年間配当金 予想(円)60
予想PER(倍)17.6倍
実績PBR(倍)0.96倍
ROE 予想5.44%
配当利回り予想4.07%
※オートバックスセブンの決算資料よりブログ管理人作成

今後の方針

株主優待制度の改悪により、100株や300株の保有の場合の優待利回りは1.35%まで下がってしまいました。700株の3年以上保有で、ようやく1.54%の優待利回りです。一番有利な1,000株の3年以上保有でも、1.76%の優待利回りにしかならず、従来の水準から考えると寂しい限りです。

そうは言っても、100株や300株の保有での総合利回りは、4.07%+1.35%=5.42%となり、悪くない水準と言えます。

上で述べたように、配当性向が高いことが気がかりで、業績動向によっては、減配や更なる優待改悪の可能性もあることには注意を要します。

有効期限のない使い勝手のよいギフトカードであることから、新型コロナ後の回復過程を見極めながら、当面は売却も買い増しもせず、しばらくは慎重姿勢でホールドしていきたいと考えています。

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自己紹介

週に1~2日の働く、セミリタイア状態の50代男性です。

これまで国内外の株式、債券、ETF、投資信託、先物、FX、不動産など投資歴25年。2000年ITバブルで資産半減、その後2008年リーマンショックの大打撃も経験しました。

20代、30代のころにがむしゃらに働き、地道に資産運用を続けてきたおかげで、資産形成はある程度進みました。

今後の充実した完全リタイアライフに向け、長期目線で分散ポートフォリオ運用を継続中です。

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