JAL日本航空[9201]の株主優待券が到着-業績、株価推移のアップデート【2022年5月】

2022/05/19

株主優待 投資-日本株

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JAL日本航空[9201]から、国内線が50%割引になる株主優待券が届きました。コロナ後のリベンジ需要を見込み、昨年前半に株式の買い増しを行いましたが、いまだ株価は本格回復には至っていません。

この記事では、JAL日本航空の優待内容を確認し、業績動向、株価の推移、配当金実績をアップデート、確認しておきたいと思います。

[9201]日本航空JALの株主優待

権利確定日が3月末、9月末(年2回)の株式優待銘柄です。
権利確定日3月末、9月末(年2回)
株主優待内容・保有株式数に応じて、JALグループ
 各社の国内線片道1区間の50%割引
 券の贈呈
 (長期保有株主に対する追加あり)

・ジャルパックツアー商品の
 7%割引券の贈呈

JALグループ各社の国内線片道1区間の50%割引券の贈呈枚数
保有株式数株主割引券
(3月基準日)
株主割引券
(9月基準日)
100株以上1枚-
200株以上1枚1枚
300株以上2枚1枚
400株以上2枚2枚
500株以上3枚2枚
600株以上3枚3枚
700株以上4枚3枚
800株以上4枚4枚
900株以上5枚4枚
1,000株以上5枚5枚
1,100株以上5枚
+1,000株超過分は500株毎に1枚
100,000株以上203枚
+100,000株超過分は1,000株毎に1枚

長期保有株主への追加分
3年(7基準日)連続で同一株主番号で保有の株主には、追加で下記枚数分の株主割引券が贈呈されます。

所有株式数株主割引券追加分
300株以上各7基準日目に1枚
1,000株以上各7基準日目に2枚
10,000株以上各7基準日目に3枚

株主割引券の有効期間
株主割引券
(3月基準日)
有効期間:6月1日~翌年11月末
(1年半)
株主割引券
(9月基準日)
有効期間:12月1日~翌々年5月末
(1年半)

今回の株主割引券の有効期限は2023年11月末です。

なお、2020年3月基準以前の株主割引券の有効期間は、今回のものより短い1年間でした。新型コロナウィルス感染拡大による影響を考慮し、現在1年半に期間延長されています。

ジャルパックツアー等の旅行商品割引券
100株保有の株主へ年1回(3月基準日のみ)、200株以上保有の株主へ年2回(3月と9月基準日)旅行商品割引券(ジャルパックツアー商品7%割引、JMBツアー5%割引など)が贈呈されます。旅行商品割引券の有効期限は1年間です。

2022年5月贈呈(2022年3月権利確定)の優待券
JAL日本航空[9201]の株主優待券(2022年5月贈呈、2022年3月権利確定分)

JAL日本航空の優待利回り

2022年5月18日の株価2,222円で計算すると、JAL日本航空へ100株投資するのに222,200円必要です。

保有株式数1,000株までの株主は、100株につき年間1枚の割合で株主割引券がもらえますので、優待効率(優待利回り)は保有株式数によらず同じになります。

株主優待券の価値を、都内金券ショップにおける現在の買取価格である1枚3,000円とした場合、100株保有時の優待利回りは1.35% 3,000÷222,200)です。

[9201]日本航空の業績動向

新型コロナウィルス感染拡大の影響の長期化により、航空業界は引き続き厳しい状況に置かれています。2022年3月期のJAL日本航空の売上高は、前期比41%増の6,827億円となりました。

コロナ禍の影響を大きく受けた前期からは回復しましたが、まだコロナ前の水準の半分程度の売上高です。利払前・税引前利益(EBIT)はマイナス2,395億円と2期連続の赤字決算でした。

日本航空の業績推移(売上・利益)【2022年3月期】
JAL日本航空[9201]の業績推移(売上高・EBIT利益)2022年3月期
※日本航空の決算資料よりブログ管理人作成
※※日本航空は今年度より国際会計基準IFRSを導入していて、2020年3月期、2021年3月期の売上、利益は、同基準のもとでの売上収益、利払前・税引前利益(EBIT)を示します。2019年3月以前は日本の会計基準の営業利益を表示しています。

国際旅客について、海外における基礎需要は徐々に回復に転じていますが、日本の厳格な入国規制により、日本発着需要はほとんど回復していません。下記の座席利用率グラフでもみられるように、ようやく2021年終盤から少しずつ需要が増えはじめている状況です。

国内旅客需要は、感染者数の増減に応じて一進一退を繰り返してきました。蔓延防止措置が解除されたこの春に、ようやく回復基調に転じています。

日本航空の有償座席利用率(2019年4月~2022年3月)
JAL日本航空の有償座席利用率(2019年4月~2022年3月)
※日本航空の決算資料よりブログ管理人作成

日本航空は、今後、国内旅客需要が通年でコロナ前の90%程度まで回復すると見込んでいます。国際旅客需要については、各国の感染状況や出入国規制により回復に時間を要し、通年でコロナ前の45%程度の回復と考えています。

好調な貨物需要も貢献し、2023年3月期ついては、2020年3月期と同程度の売上高を予想しています。最終的な黒字化を予想していて、大きなイベントリスクが今後発生しない限り、復配を目指すとしています。

[9201]日本航空の配当実績

日本航空の配当実績・一株当たり利益・期末配当利回り
年度一株当たり
利益(円)
配当金
(年間・円)
期末配当
利回り
2017年3月期456.56942.67%
2018年3月期383.231102.57%
2019年3月期432.101102.82%
2020年3月期140.04552.76%
2021年3月期-764.9900.00%
2022年3月期-406.2900.00%
※日本航空の決算資料よりブログ管理人作成

前年度に続き、2022年3月期も2期連続の無配となりました。

[9201]日本航空の株価推移

JAL日本航空[9201]の株価推移(週足:過去5年)
JAL日本航空[9201]の株価推移(過去5年)
2018年はじめには4,500円程だった株価は、まもなく下落トレンド入り。2020年はじめには3,400円程度まで下がりました。その後、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受け、ほぼ半値となる1,700円付近まで急落しました。

JAL日本航空[9201]の株価推移(日足:過去1年)
JAL日本航空[9201]の株価推移(過去1年)

2021年には、コロナ感染状況の変化を受けて一進一退の展開。株価は2,000円台後半まで持ち直す場面もありました。しかし、2022年に入るとレンジを少し切り下げ、2,000円台前半でもみ合い推移が続いています。

[9201]日本航空の投資指標と今後の運用方針

2022年5月18日の株価 2,222円による投資指標
一株当たり
利益(EPS)予想(円)
102.97
年間配当金 予想(円)未定
予想PER(倍)21.58倍
実績PBR(倍)1.21倍
ROE 予想5.63%
配当利回り予想-
※日本航空の決算資料よりブログ管理人作成

日本航空は2022年3月期の復配を目指すとしていますが、予想配当については、「業績回復の進捗状況をより確実に見通すことができる段階でお示しする」としています。

JAL日本航空の配当金・配当性向の推移
JAL日本航空[9201] 配当金・配当性向推移グラフ【2022年3月期】
※日本航空の決算資料よりブログ管理人作成

JAL日本航空:営業利益率・ROE・ROAの推移
JAL日本航空[9201] 営業利益率・ROE・ROA推移グラフ【2022年3月期】
※日本航空の決算資料よりブログ管理人作成

今後の方針

100株保有時の優待利回りは、現在の優待券買取価格ベースで1.35%。買取相場がコロナ前水準へ戻れば2%程を見込めそうです。

復配した場合のと配当水準は不明ですが、仮に2020年3月期と同水準であれば、配当利回りは2%台半ば、仮にその半分の配当水準であっても配当利回り1%を超えてきます。

上記を考えると、今後の旅客需要次第ではあるものの、優待分と配当を合わせた総合利回りが3%~4%程度になる可能性もあると言えます。

営業キャッシュフローは今期もまだマイナスであり、自己資本比率が前期の45%から33%まで低下するなど、苦しい状況ではあります。

ただ、上記の利回り面、また、今後は自分自身の優待券利用も想定されうることも考え、引き続き長期目線で、株価回復を見越した投資継続の方針です。今後、もし株価がさらに下落するような場面があれば、買い増しも検討したいと考えています。

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自己紹介

週に1~2日の働く、セミリタイア状態の50代男性です。

これまで国内外の株式、債券、ETF、投資信託、先物、FX、不動産など投資歴25年。2000年ITバブルで資産半減、その後2008年リーマンショックの大打撃も経験しました。

20代、30代のころにがむしゃらに働き、地道に資産運用を続けてきたおかげで、資産形成はある程度進みました。

今後の充実した完全リタイアライフに向け、長期目線で分散ポートフォリオ運用を継続中です。

投資スタンスについてはこちらをご覧ください。

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