2021年9月のグローバル金融市場の動向を振り返り、各投資資産クラスのパフォーマンスを確認、ハッピー・リタイア・ライフへ向けた私の長期分散投資ポートフォリオの状況をお伝えいたします。
グローバル市場の動向確認(2021年9月末)
2021年9月末時点の、グローバル投資市場-株式、金利・為替、商品先物市場の動きを振り返ります。
株式市場
為替・金利市場
為替・金利市場
商品先物市場
- 米国株式市場(S&P500指数)は9ヵ月ぶりに月間マイナス
年初から20%ほど上昇していた米国株式市場は、ハイテク株の多いNasdaqを含めて9月は5%程度の下落となりました。中国恒大集団の債務問題など不透明感の高まる中国不動産市場、サプライチェーン(供給網)の混乱、インフレの加速などが米国経済へ及ぼす悪影響が意識されています。
- グローバル株式市場が軟調な中、日本株は大きくプラス
米国をはじめグローバル株式市場が軟調な中、出遅れ感のあった日本株は上昇、TOPIXで3.6%、日経平均株価は4.6%の月間パフォーマンスとなりました。新型コロナワクチンの接種の進展と、菅首相の退陣表明を受けた新政権への期待感が背景にあります。日本株の年初来パフォーマンスは米国株にかなり近づいてきました。
- 米国長期金利は大幅上昇
米国のインフレが長期化する懸念が広がり、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、年内のテーパリング(量的緩和の縮小)開始の可能性が示されました。利上げのタイミングも前倒しされ2022年にも利上げが行われる見通しとなっています。米国長期金利は大幅に上昇し、米国10年国債金利は6月以来3ヵ月ぶりの1.5%台を一時つけました。
- 為替の円安が進み、米ドル円為替レートは一時112円台
米国長期金利の上昇を受け、米ドル高円安が進みました。米ドル円為替レートは2020年春以来の112円台を一時つけています。下記グラフにおいて、米国長期金利と米ドル円為替レートの連動性が、この夏以降強まっていることが確認できます。
他の通貨に対しても米ドルは強くなっていて、複数の主要国通貨に対する米ドルの為替レート価値を表すドルインデックス(ドル指数)も上昇、2020年11月以来の94台に突入しました。
米10年国債金利と米ドル円為替レートの推移(2020年1月~2021年9月)
- 原油市場は2018年以来の水準まで上昇
経済回復に伴って、原油のグローバル需要が新型コロナ前水準近くまで戻りつつあります。原油在庫は低い状況が続き、OPEC含めた産油国の減産体制も継続、天然ガスなど他のエネルギー価格の上昇も続いています。こうした追い風を受け、原油価格は3年ぶりの水準まで上昇、ブレント原油は2018年10月以来の80ドル/バレル台をつけました。
資産クラス毎のパフォーマンス(2021年9月)
代表的な低コスト・インデックス投信であるeMAXIS Slimシリーズ(三菱UFJ国際投信株式会社)の価格動向により、資産クラス別のパフォーマンスを確認しておきたいと思います。
以下、eMAXIS Slimシリーズにおける各資産クラスの投資信託について、月次、および、年初来パフォーマンスをまとめています。
これまで出遅れ感のあった日本株式クラスのみが大きくプラスパフォーマンスです。菅首相の退陣表明をきっかけに、外国人投資家も再び日本株へ資金を振り向けているようです。
これまで好調だった、REITクラスも月間で2~3%のマイナスパフォーマンスとなっています。
投資ポートフォリオのパフォーマンス(2021年9月末)
ハッピー・リタイア・ライフへ向けた私の長期分散投資ポートフォリオのパフォーマンス状況
【2021年9月末の投資ポートフォリオの状況】
【売却銘柄】
▶三井住友フィナンシャルグループ[8316]
▶パーク24[4666] (信用取引 売決済)
【購入銘柄】
▶ソフトバンクグループ第3回無担保社債(劣後特約付)
ポートフォリオ状況
- 9月のハッピー・リタイヤ・ライフに向けた長期投資ポートフォリオは、月間でプラス0.6%、昨年末比ではプラス11.2%となりました。
- 先進国株式やREITなど多くの資産クラスが冴えない中、月間でプラス5%以上の好パフォーマンスをあげた日本株式クラスが貢献し、何とか投資ポートフォリオの月間プラスを維持しました。ました。
- 日本株式クラスでは、月間でプラス20%の共立メンテナンス[9616]、プラス16%のロイヤルホールディングス[8179]や10%の吉野家ホールディングス[9861]などの外食銘柄や、オリエンタルランド[4661]、日本航空[9201]、ANAホールディングス[9202]、東急電鉄などコロナ後を睨んだ銘柄が軒並み10%前後の上昇と頑張ってくれました。
- 9月に入り日本株式クラスが大きく上昇してきたところで、ポートフォリオのアセットアロケーション調整の目的もあり、三井住友フィナンシャルグループ[8316]を売却しました。
- 8月に短期保有目線で信用買建てしたパーク24[4666]が、2,000円を超え10%ほど利益がのったので売却しました。その後、海外事業の赤字が拡大しているとの四半期決算発表を受け、1,800円割れまで大きく値を下げました。事前に行動できてよかったです。ただ、同銘柄はポートフォリオ内で現物として長期保有を続けています。
- ソフトバンクグループ[9984]発行の劣後債を購入しました。リスクは相応にありますが、クーポンは2.4%と魅力的です。現ポートフォリオ内の劣後債の一部が12月に償還を迎えることから、その代替投資としてちょうどよいと思っています。(関連記事:こちらをご覧ください)。
- リスク資産ポートフォリオの外貨建て資産割合は、64.4%とやや減少。そのうち為替ヘッジしている比率は7.8%、結果として外貨エクスポージャーは56.6%となっています。
- 外部要因の不透明感が増しているように感じます。投資市場におけるマネーは潤沢で、落ち着けば上昇を取り戻す可能性も高い一方で、高値における警戒姿勢を怠ってはいけないと感じています。引き続き、うまくリスクコントロールをしながら、適切な資産アロケーションを行い、長期目線で分散した投資を心がけます。
各アセットクラス別の主な投資対象
<ご注意>
当サイトに記載の内容は、あくまで、管理人の個人的な見解に基づくもので、何ら特定の投資運用方針を推奨するものではありません。記載内容については、細心の注意を払い各種の公表資料等から作成していおりますが、掲載内容の適時性、正確性、有用性等に関して一切保証するものではありません。投資にあたり、万が一損害を受けたとしても一切責任は負えません。投資はあくまで自己責任でお願いします。
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