2021年9月末 株式・為替・金利市場の動向と投資ポートフォリオのパフォーマンス確認

2021/10/01

運用ポートフォリオ 投資-市場動向

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2021年9月のグローバル金融市場の動向を振り返り、各投資資産クラスのパフォーマンスを確認、ハッピー・リタイア・ライフへ向けた私の長期分散投資ポートフォリオの状況をお伝えいたします。

グローバル市場の動向確認(2021年9月末)

2021年9月末時点の、グローバル投資市場-株式、金利・為替、商品先物市場の動きを振り返ります。

株式市場
指数2021年
9月末
変化
(月間)
変化
(年初来)
S&P 5004,307.54-4.8%14.7%
Nasdaq14,448.60-5.3%12.1%
東証TOPIX2,030.163.5%12.5%
ドイツ DAX15,260.69-3.6%11.2%
英国 FTSE1007,086.42-0.5%9.7%
香港ハンセン24,575.64-5.0%-9.8%
上海株価指数3,568.170.7%2.7%

為替・金利市場
指標2021年
9月末
変化
(月間)
変化
(年初来)
米ドル円 為替レート111.391.37円8.15円
ユーロ円 為替レート128.99-0.91円2.9円
英ポンド円為替レート150.13-1.19円8.97円
豪ドル円 為替レート80.560.08円1.13円
ドルインデックス94.271.644.38
米国10年国債金利1.49%0.19%0.58%
日本10年国債金利0.06%0.04%0.04%

商品先物市場
商品先物2021年
9月末
変化
(月間)
変化
(年初来)
WTI原油 (ドル/バレル)75.289.9%55.2%
(ドル/トロイオンス)1,754.85-3.5%-7.9%
(ドル/トン)8,937-6.1%15.1%

  • 米国株式市場(S&P500指数)は9ヵ月ぶりに月間マイナス
    年初から20%ほど上昇していた米国株式市場は、ハイテク株の多いNasdaqを含めて9月は5%程度の下落となりました。中国恒大集団の債務問題など不透明感の高まる中国不動産市場、サプライチェーン(供給網)の混乱、インフレの加速などが米国経済へ及ぼす悪影響が意識されています。

  • グローバル株式市場が軟調な中、日本株は大きくプラス
    米国をはじめグローバル株式市場が軟調な中、出遅れ感のあった日本株は上昇、TOPIXで3.6%、日経平均株価は4.6%の月間パフォーマンスとなりました。新型コロナワクチンの接種の進展と、菅首相の退陣表明を受けた新政権への期待感が背景にあります。日本株の年初来パフォーマンスは米国株にかなり近づいてきました。

  • 米国長期金利は大幅上昇
    米国のインフレが長期化する懸念が広がり、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、年内のテーパリング(量的緩和の縮小)開始の可能性が示されました。利上げのタイミングも前倒しされ2022年にも利上げが行われる見通しとなっています。米国長期金利は大幅に上昇し、米国10年国債金利は6月以来3ヵ月ぶりの1.5%台を一時つけました。

  • 為替の円安が進み、米ドル円為替レートは一時112円台
    米国長期金利の上昇を受け、米ドル高円安が進みました。米ドル円為替レートは2020年春以来の112円台を一時つけています。下記グラフにおいて、米国長期金利と米ドル円為替レートの連動性が、この夏以降強まっていることが確認できます。

    他の通貨に対しても米ドルは強くなっていて、複数の主要国通貨に対する米ドルの為替レート価値を表すドルインデックス(ドル指数)も上昇、2020年11月以来の94台に突入しました。

    米10年国債金利と米ドル円為替レートの推移(2020年1月~2021年9月)
    米10年国債金利と米ドル円為替レートの推移(2020年1月~2021年9月)

  • 原油市場は2018年以来の水準まで上昇
    経済回復に伴って、原油のグローバル需要が新型コロナ前水準近くまで戻りつつあります。原油在庫は低い状況が続き、OPEC含めた産油国の減産体制も継続、天然ガスなど他のエネルギー価格の上昇も続いています。こうした追い風を受け、原油価格は3年ぶりの水準まで上昇、ブレント原油は2018年10月以来の80ドル/バレル台をつけました。

資産クラス毎のパフォーマンス(2021年9月)

代表的な低コスト・インデックス投信であるeMAXIS Slimシリーズ(三菱UFJ国際投信株式会社)の価格動向により、資産クラス別のパフォーマンスを確認しておきたいと思います。

以下、eMAXIS Slimシリーズにおける各資産クラスの投資信託について、月次、および、年初来パフォーマンスをまとめています。

資産クラス
パフォーマンス
月間2021
年初来
2020
年初来
日本株式4.3%14.6%22.9%
先進国株式-2.3%24.4%35.6%
新興国株式-0.7%8.3%17.8%
日本債券-0.4%-0.1%-1.0%
先進国債券-0.7%2.2%7.2%
新興国債券-1.2%0.6%-3.3%
日本REIT-3.2%19.3%2.8%
先進国REIT-2.3%30.4%13.0%
※新興国債券クラスのみ、eMAXIS Slimeシリーズは存在しないため、eMAXIS新興国債券インデックスを用いています。

これまで出遅れ感のあった日本株式クラスのみが大きくプラスパフォーマンスです。菅首相の退陣表明をきっかけに、外国人投資家も再び日本株へ資金を振り向けているようです。

これまで好調だった、REITクラスも月間で2~3%のマイナスパフォーマンスとなっています。

投資ポートフォリオのパフォーマンス(2021年9月末)

ハッピー・リタイア・ライフへ向けた私の長期分散投資ポートフォリオのパフォーマンス状況

2021年9月末時点投資ポートフォリオの
パフォーマンス
評価損益
前年末比 +11.2%
(前月比 プラス0.6%)
金利/配当+実現損益
1月以降 +1.7%
(年率換算 +2.2%)
(備考)
※「評価損益」は修正ディーツ法による金額荷重収益率
  (年率換算は行っていない)
※「金利配当+実現損益」は税引後収益でポートフォリオ評価に
  含まれないものの合計額

【2021年9月末の投資ポートフォリオの状況】

2021年9月 長期分散投資ポートフォリオの資産分布グラフ

【売却銘柄】
       ▶三井住友フィナンシャルグループ[8316]
       ▶パーク24[4666] (信用取引 売決済) 

【購入銘柄】
     ▶ソフトバンクグループ第3回無担保社債(劣後特約付)

ポートフォリオ状況
  • 9月のハッピー・リタイヤ・ライフに向けた長期投資ポートフォリオは、月間でプラス0.6%、昨年末比ではプラス11.2%となりました。

  • 先進国株式やREITなど多くの資産クラスが冴えない中、月間でプラス5%以上の好パフォーマンスをあげた日本株式クラスが貢献し、何とか投資ポートフォリオの月間プラスを維持しました。ました。

  • 9月に入り日本株式クラスが大きく上昇してきたところで、ポートフォリオのアセットアロケーション調整の目的もあり、三井住友フィナンシャルグループ[8316]を売却しました。

  • 8月に短期保有目線で信用買建てしたパーク24[4666]が、2,000円を超え10%ほど利益がのったので売却しました。その後、海外事業の赤字が拡大しているとの四半期決算発表を受け、1,800円割れまで大きく値を下げました。事前に行動できてよかったです。ただ、同銘柄はポートフォリオ内で現物として長期保有を続けています。

  • ソフトバンクグループ[9984]発行の劣後債を購入しました。リスクは相応にありますが、クーポンは2.4%と魅力的です。現ポートフォリオ内の劣後債の一部が12月に償還を迎えることから、その代替投資としてちょうどよいと思っています。(関連記事:こちらをご覧ください)。

  • リスク資産ポートフォリオの外貨建て資産割合は、64.4%とやや減少。そのうち為替ヘッジしている比率は7.8%、結果として外貨エクスポージャーは56.6%となっています。

  • 外部要因の不透明感が増しているように感じます。投資市場におけるマネーは潤沢で、落ち着けば上昇を取り戻す可能性も高い一方で、高値における警戒姿勢を怠ってはいけないと感じています。引き続き、うまくリスクコントロールをしながら、適切な資産アロケーションを行い、長期目線で分散した投資を心がけます。

各アセットクラス別の主な投資対象

アセットクラス現在の主な投資対象商品
日本株式現在は一部のみインデックス投信で、ほとんどは個別銘柄。優待銘柄を含む50社以上に分散投資。2021年1月と5月に航空株を追加購入。2021年7月に、高配当のメガ銀行株、損害保険株、商社株を追加購入、
先進国株式米国のインデックスと個別銘柄20社程度に投資。ハイテク銘柄はかなり前に売却しポジションが少ない。一部売却後もまだ金融株への集中度が高い。その他、ヘルスケア、生活必需品、通信株などの安定成長銘柄に分散投資。
新興国株式アジア株投信を少額保有。
日本債券クレジット(信用)リスクの存在する、国内個別企業の発行する普通社債と信託銀行経由の金銭信託。
なお、個人向け国債はリスク運用資産とは分けて現金相当として認識。将来市場が下落した際にリスク資産を購入をするための待機資金としている。
先進国債券米国債個別銘柄と、国際機関および個別企業発行の米ドル建て個別債券が大半。米国株売却資金の受け皿である米ドルMMFも含む。
新興国債券新興国債券投信。一部分を為替ヘッジしている。
ハイイールド債券ドル金利が低下してくる過程で全て売却済みで現在保有無し。
日本REIT国内リート個別銘柄。
グローバルREIT米国リート投信と少額の豪州リート。

<ご注意>
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自己紹介

週に1~2日の働く、セミリタイア状態の50代男性です。

これまで国内外の株式、債券、ETF、投資信託、先物、FX、不動産など投資歴25年。2000年ITバブルで資産半減、その後2008年リーマンショックの大打撃も経験しました。

20代、30代のころにがむしゃらに働き、地道に資産運用を続けてきたおかげで、資産形成はある程度進みました。

今後の充実した完全リタイアライフに向け、長期目線で分散ポートフォリオ運用を継続中です。

投資スタンスについてはこちらをご覧ください。

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