2021年10月のグローバル金融市場の動向を振り返り、各投資資産クラスのパフォーマンスを確認、ハッピー・リタイア・ライフへ向けた私の長期分散投資ポートフォリオの状況をお伝えいたします。
グローバル市場の動向確認(2021年10月末)
2021年10月末時点の、グローバル投資市場-株式、金利・為替、商品先物市場の動きを振り返ります。
株式市場
為替・金利市場
為替・金利市場
商品先物市場
- 米国株式市場は月間プラス7%と大幅上昇
9月に5%ほど下落した米国株式市場、10月はS&P500指数、Nasdaq指数ともに約7%のプラスとなりました。月初に米連邦政府の債務上限を一時的に引き上げる法案が可決され米国の債務不履行が無くなったこと、また、中国恒大集団のがドル建ての社債の利払いを実施したことなどが好感される中、好調な米国企業の業績を受けての上昇となりました。
- 9月に好調だった日本株はマイナス
グローバル株式市場が好調な一方で、日本株は、原油高や円安進行によるコスト増懸念の強まりや、31日の衆議院総選挙の結果を見極めたいとの思いもあり、東証TOPIXでマイナス1.4%、日経平均株価はマイナス1.9%の下落となりました。
- 米国長期金利は大幅上昇し、米10年国債は一時1.7%台
9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、年内のテーパリング(量的緩和の縮小)開始、2022年内に利上げ開始と、従前より前倒しされた見通しが示されました。このような状況下、原油価格の大幅上昇によるインフレ期待が高まていることもあって、米国長期金利は大きく上昇しています。米国10年国債金利は、一時1.7%台と6ヵ月ぶりの水準となりました。
- 為替の円安が進み、米ドル円為替レートは114円台へ
米国長期金利の上昇を受け、米ドル高円安が進みました。米ドル円為替レートは4年ぶりの円安水準である114円台をつけています。年初から約10円の円安進行です。下記グラフにおいて、米国長期金利と米ドル円為替レートの連動性が、この夏以降強まっていることが確認できます。
米10年国債金利と米ドル円為替レートの推移(2020年1月~2021年10月)
- 原油市場は7年ぶりの水準まで上昇
経済回復に伴い、原油のグローバル需要が新型コロナ前水準近くまで戻りつつあります。一方、OPEC含めた産油国の減産体制は継続し、天然ガスなど他のエネルギー価格の上昇も続いています。こうした中、原油価格の上昇は続き、WTI原油、ブレント原油ともに2014年秋以来の水準をつけました。
- 原油など資源価格の高騰を受け、豪ドル、カナダドルなども大幅上昇
原油をはじめとする資源価格の高騰を受け、豪ドルやカナダドルなどの資源国通貨も大幅に上昇しています。豪ドル、カナダドルともに対円で月間5円以上高くなりました。
資産クラス毎のパフォーマンス(2021年10月)
代表的な低コスト・インデックス投信であるeMAXIS Slimシリーズ(三菱UFJ国際投信株式会社)の価格動向により、資産クラス別のパフォーマンスを確認しておきたいと思います。
以下、eMAXIS Slimシリーズにおける各資産クラスの投資信託について、月次、および、年初来パフォーマンスをまとめています。
円安進行の効果も重なり、9月に振るわなかった先進国株式と先進国REITが7~8%台の大幅上昇となりました。先進国REITの年初来上昇率は4割に達しています。
投資ポートフォリオのパフォーマンス(2021年10月末)
ハッピー・リタイア・ライフへ向けた私の長期分散投資ポートフォリオのパフォーマンス状況
【2021年10月末の投資ポートフォリオの状況】
【売却銘柄】
▶米ドルMMF(円転)
【購入銘柄】
▶オーストラリア・コモンウェルス銀行 米ドル建て債券(AA-/Aa3)
▶三井住友フィナンシャルグループ[8316]
ポートフォリオ状況
- 10月のハッピー・リタイヤ・ライフに向けた長期投資ポートフォリオは、月間でプラス1.4%、昨年末比ではプラス12.6%となりました。
- 先進国株式や先進国REITなどが大きく上昇し、円安進行によって最大資産クラスである先進国債券もポートフォリオのパフォーマンス向上に貢献しました。一方、9月に好調だった日本株式は足を引っ張るかたちとなりました。
- ポートフォリオの4%ほどの金額を占めていた米ドル建て債券が償還を迎えました。償還資金の一部で、オーストラリア・コモンウェルス銀行の米ドル建て債券を購入しています。格付機関によりAA格を付与されている債券は、残存期間10年で約2%の利回です。もともと投資していた債券より利回りは低下しますが、現状の環境下では良かったと思っています。
- 円安が相応に進行したことから、上記償還資金の一部の米ドルは売却(円転)し、リスクポートフォリオの外へ待機させています。今後円台に振れた際には再び米ドルを購入していきたいと考えています。
- 上記米ドル売却以外に、外貨建てヘッジを少し増やしました。リスク資産ポートフォリオの外貨建て資産割合は 64.8%、そのうち為替ヘッジしている比率は9.0%、結果として外貨エクスポージャーは55.8%と減少しています。
- 米国市場をはじめとした海外市場は好調に推移しているものの、資源価格の高騰やそれを受けたインフレ懸念の増大、中国の不動産市場の動向など、外部要因の不透明感は増しているように感じます。投資市場におけるマネーは潤沢で、落ち着けば上昇を取り戻す可能性も高い一方で、高値における警戒姿勢を怠ってはいけないと感じています。引き続き、うまくリスクコントロールをしながら、適切な資産アロケーションを行い、長期目線で分散した投資を心がけます。
各アセットクラス別の主な投資対象
<ご注意>
当サイトに記載の内容は、あくまで、管理人の個人的な見解に基づくもので、何ら特定の投資運用方針を推奨するものではありません。記載内容については、細心の注意を払い各種の公表資料等から作成していおりますが、掲載内容の適時性、正確性、有用性等に関して一切保証するものではありません。投資にあたり、万が一損害を受けたとしても一切責任は負えません。投資はあくまで自己責任でお願いします。
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