ロイヤルホールディングス[8179]の株主優待、食事券が到着-業績、配当金実績と株価推移の確認【2021年9月】

2021/09/20

株主優待 投資-日本株

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この記事では、「ロイヤルホスト」をはじめ、天丼・てんぷら専門店「てんや」、ピザレストラン「シェーキーズ」などを全国に展開する、ロイヤルホールディングス[8179]の株主優待制度についてご紹介します。グループ店舗で使える優待券がもらえます。あわせて、株価の推移、業績動向、配当金の実績を確認しておきたいと思います。

[8179]ロイヤルホールディングスの株主優待

権利確定日が6月末、12月末(年2回)の株式優待銘柄です。
権利確定日6月末、12月末(年2回)
株主優待内容100株以上保有の株主に、保有株式数に応じてロイヤルグループ店舗で利用できる「株主ご優待券」を贈呈

保有株式数による贈呈枚数(基準日毎)
保有株式数「株主ご優待券」贈呈額
100株以上
500株未満
500円(500円券×1枚)
(年間1,000円分)
500株以上
1,000株未満
5,000円(500円券×10枚)
(年間10,000円分)
1,000株以上12,000円 (500円券×12枚)
(年間24,000円分)

「株主ご優待券」の有効期限
株主ご優待券
(6月基準日)
発行翌年の9月30日まで(約1年間)
株主ご優待券
(12月基準日)
発行翌年の3月31日まで(約1年間)

株主ご優待券は、全国のロイヤルホストのほか、以下のロイヤルグループの店舗で利用できます。
  • ロイヤルホスト、天丼てんや、カウボーイ家族、シズラー、シェーキーズなどの飲食店
  • 空港内レストランや売店
  • 高速道路内レストランや売店
  • リッチモンドホテル
株主ご優待券は一度に何枚でも利用できますが、お釣りがでないことに注意が必要です。

2021年9月贈呈(2021年6月権利確定)の優待券
もし誕生月に「ロイヤルホスト」で利用する場合は、ロイヤルホストアプリの登録でもらえる20%引クーポンを使うとお得です。本人と登録した家族3人の誕生月にクーポンがもらえますので、年間のうち数か月、お得な食事ができるようになります。なお、登録日の翌日からクーポンが使えるようになるので、予定がある場合は早めにアプリ登録が必要です。

ロイヤルホールディングスの優待利回り

ロイヤルホールディングス[8179]へ投資する場合、2021年9月16日の株価 2,063円を前提として、100株で206,300円、500株で1,031,500円、1,000株だと2,063,000必要になります。株主ご優待券の価値を額面どおりとして計算すると、100株保有で0.48%、500株保有で0.97%、最も割の良い1,000株保有で1.16%の優待利回りとなります。

[8179]ロイヤルホールディングスの事業内容・業績動向

ロイヤルホールディングスの事業

創業50周年を迎えるロイヤルホールディングスは、グループの基幹となる「外食事業」のほか、次の事業を営んでいます。

「外食事業」
全店舗でシェフが手間をかけて料理を提供する「ロイヤルホスト」、天丼・てんぷら専門店「てんや」、ピザレストラン「シェーキーズ」、サラダバー&グリル「シズラー」、各種専門店など様々なブランドを全国展開。

「コントラクト事業」
委託を受けて、空港ターミナルビル、高速道路サービスエリア、コンベンションセンター、オフィスビルなどにおける飲食サービス等を提供。

「機内食事業」
関西国際空港、福岡空港、那覇空港などにおいて、国内外の航空会社より機内食の調製および搭載業務を受託。

「ホテル事業」
ビジネスホテル「リッチモンドホテル」等を全国に44店舗展開。

「食品事業」
福岡と東京の食品工場2拠点に、一括調理から冷凍輸送までを行うセントラルキッチンを導入し、ロイヤルグループ内外へ提供。

2020年12月期の各事業の売上高割合は次のようになっています。

ロイヤルホールディングスの事業別売上高割合(2020年12月期)
ロイヤルホールディングス[8179]の事業別売上高分布【2020年12月期】
※ロイヤルホールディングスの決算資料よりブログ管理人作成

ロイヤルホールディングスの業績

会社全体の売上の5割程を外食事業以外で稼ぎ出すビジネスモデルは、これまでロイヤルホールディングスの大きな強みとなっていました。事業分散することによって、外食事業のみに特化する企業に比べて業績の安定性が高まる側面があります。

ところが、この度の新型コロナウィルス感染症の拡大は、ロイヤルホールディングスの全ての事業分野に大きな影響を及ぼしました。コントラクト事業、ホテル事業や機内食事業へのインパクトは、中核の外食事業よりむしろ大きなものでした。

外食事業の2020年12月期売上高が前期比でマイナス26%だったのに対し、コントラクト事業はマイナス46%、ホテル事業はマイナス53%、そして機内食事業は何とマイナス75%にもなりました。

結果として、ロイヤルホールディングスの2020年12月期売上高は前期比マイナス40%の減益、営業利益ベースで赤字転落となりました。2020年12月期は残念ながら無配となり、2021年12月期の中間配当(6月配当)も無配でした。

ロイヤルホールディングスの業績推移(売上高・営業利益)
ロイヤルホールディングス[8179]の業績推移(売上高・営業利益)【2020年12月期】
※ロイヤルホールディングスの決算資料よりブログ管理人作成


会社は、新型コロナウィルス感染症の収束やそれに伴う顧客需要の回復の時期が不透明なため、2021年12月期の業績予想は未定としています。

「ロイヤルホスト」客数・客単価の推移

主力の「ロイヤルホスト」では、高付加価値メニューや、旬の果物を使った季節感を感じるデザートの導入などで売上アップを図っています。また、他ブランドも含めてテイクアウト・デリバリー販売を強化、拡大させています。

下記は、「ロイヤルホスト」既存店の月次売上・客数・客単価の推移です。各数値は、2019年の同月の数値を100%として、その数値に対してどのくらいの水準であったかを毎月表しています。例えば、2020年1月の売上(青線)の値は103.8%ですが、この月の売上が2019年1月の売上より3.8%高かったことを示します。

「ロイヤルホスト」既存店の売上・客数・客単価月次推移(2020年1月から2021年8月)
「ロイヤルホスト」既存店売上高・客数・客単価推移グラフ(2020年1月から2021年8月)
※ロイヤルホールディングスの決算資料よりブログ管理人作成

グラフの客単価推移(緑線)をみると、2020年1月以降、客単価は2019年の同月水準となる100%を常に上回っていることがわかります。特に2021年に入ってからは、2019年を15%ほど上回る推移です。

新型コロナウィルス感染症拡大の影響で客数(オレンジ線)が大きく落ち込んでいます。一方、高付加価値メニュー導入の効果などもあって客単価(緑線)が上昇し、売上の落ち込みを少しカバーしていることが分かります。それでも、依然として売上は2019年を2割ほど下回る水準です。

同様に「てんや」既存店の月次売上・客数・客単価推移をみてみます。食事の価格帯が「ロイヤルホスト」とは異なることもあり、「てんや」の客単価(緑線)はほぼ横ばい推移です。

「てんや」既存店の売上・客数・客単価月次推移(2020年1月から2021年8月)
「てんや」既存店売上高・客数・客単価推移グラフ(2020年1月から2021年8月)
※ロイヤルホールディングスの決算資料よりブログ管理人作成

新型コロナウィルス感染症拡大の影響で客数(オレンジ線)が大きく落ち込み、売上もほぼ同じ動きをしています。ただし、「てんや」の方は、2020年後半以降は緩やかな回復を見せ、2019年対比でマイナス10%程度まで戻している状況です。

[8179]ロイヤルホールディングスの配当実績

ロイヤルホールディングスの配当実績・一株当たり利益・期末配当利回り
年度一株当たり
利益
(円)
配当金
(年間・円)
期末配当
利回り
2016年12月期62.18201.07%
2017年12月期93.06260.84%
2018年12月期73.71281.10%
2019年12月期51.54281.13%
2020年12月期-737.4400.00%
※ロイヤルホールディングスの決算資料よりブログ管理人作成

新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受けた2020年12月期は、残念ながら無配となりました。2021年12月期の中間配当も無配、期末配当は未定としています。

[8179]ロイヤルホールディングスの株価推移

ロイヤルホールディングス[8179]の株価推移(週足:2015年~2021年9月現在)
ロイヤルホールディングス[8179]の株価推移グラフ(2015年1月から2021年9月現在)
2017年12月に3,280円の最高値をつけた株価は、2018年、2019年と緩やかな下降トレンドに入り、2019年終わりには2,500円近辺まで下落しました。2020年に入り、新型コロナウィルス感染症拡大の影響が広がると、4月には一時1,300円台まで急落しました。

2020年春以降、株価は上下動を繰り返しながらもゆっくりと回復しているような動きです。2021年春以降は2,000円を挟んだ上下数百円のところで推移しています。

新型コロナのワクチン接種が進んだとはいえ、業績の本格回復はまだ見通せるような状況ではなく、今後も店舗の売上動向を睨みながらの展開が想定されます。

ロイヤルホールディングス[8179]の株価推移(日足:2020年1月~2021年9月現在)
ロイヤルホールディングス[8179]の株価推移グラフ(2020年1月から2021年9月現在)

[8179]ロイヤルホールディングスの投資指標と今後の運用方針

2021年9月16日の株価 2,063円による投資指標
一株当たり
利益(EPS)予想(円)
未定
年間配当金 予想(円)未定
予想PER(倍)
実績PBR(倍)2.61倍
ROE 予想
配当利回り予想
※ロイヤルホールディングスの決算資料よりブログ管理人作成

会社は、新型コロナウィルス感染症拡大の収束やそれに伴う顧客需要の回復時期などが不透明なため、2021年12月期の業績予想、配当予想のいずれも未定としています。

今後の運用スタンス

2018年12月期末、2019年12月期末時点の配当利回りは約1.1%でした。今後企業業績が回復してきたとしても、良くてこの程度の配当利回りであろうと想定されます。500株や1,000株保有時の優待利回りは1%前後ですので、総合利回りは2%程度、あまり魅力はありません。

予想株価収益率(PER)も過去実績値は30%~40%台であり、株価純資産倍率(PBR)実績値からも、割安感はありません。

業績悪化により、2020年12月期の自己資本比率は19.7%と大きく落ち込みました。大手商社の双日との資本業務提携による自己資本増強や、主要取引行による金融支援を受け、財務面での心配は一旦遠のいたと思っています。

一方で、新型コロナの収束時期は読めず、成長に向けた会社の取り組みが直ぐに業績に繋がるかも不透明であり、今後の業績回復のスピードは不明です。

こうして考えると、今から積極的に新規投資をしていく株価ではないように思います。ただ、店舗でシェフがきちんと調理している「ロイヤルホスト」は、他のファミレスチェーンとは一線を画し、ファミレスの中では一番美味しいと感じています。優待券をいつも家族で楽しみにしている面もあり、今後の業績回復への応援の意味も込めて、保有ポジションは引き続き株式ホールド予定です。

<ご注意>
当サイトに記載の内容は、あくまで、管理人の個人的な見解に基づくもので、何ら特定の投資運用方針を推奨するものではありません。記載内容については、細心の注意を払い各種の公表資料等から作成していおりますが、掲載内容の適時性、正確性、有用性等に関して一切保証するものではありません。投資にあたり、万が一損害を受けたとしても一切責任は負えません。投資はあくまで自己責任でお願いします。

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自己紹介

週に1~2日の働く、セミリタイア状態の50代男性です。

これまで国内外の株式、債券、ETF、投資信託、先物、FX、不動産など投資歴25年。2000年ITバブルで資産半減、その後2008年リーマンショックの大打撃も経験しました。

20代、30代のころにがむしゃらに働き、地道に資産運用を続けてきたおかげで、資産形成はある程度進みました。

今後の充実した完全リタイアライフに向け、長期目線で分散ポートフォリオ運用を継続中です。

投資スタンスについてはこちらをご覧ください。

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