2022年1月末、グローバル投資市場と主な資産クラスの動向確認-株式市場大荒れで投資チャンス到来か!?

2022/02/01

投資-市場動向

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2022年1月のグローバル運用市場は、米国の早期の金融引き締めに対する警戒感が高まり、大荒れとなりました。各国の株式やREIT市場が大幅な下落をみせたほか、長期金利は米国を中心に大幅に上昇、また、ロシアによるウクライナ侵攻の懸念が強まる中で原油市場も大きく買われました。

ここでは、運用における主な資産クラスのパフォーマンスとグローバル金融市場の動向を確認しておきたいと思います。

主な資産クラスのパフォーマンス状況

これまでと同様に、代表的な低コスト・インデックス投信であるeMAXIS Slimシリーズ(三菱UFJ国際投信株式会社)の価格動向を用い、各資産クラスのパフォーマンスを確認します。

以下、eMAXIS Slimシリーズにおける主要資産クラスの投資信託について、2022年1月のパフォーマンスを表示しています。

主要な資産クラスの2022年1月実績
主要な資産クラスの2020年1月実績グラフ
※新興国債券クラスのみ、eMAXIS Slimeシリーズは存在しないため、eMAXIS新興国債券インデックスを用いています。対象として用いたemaxisシリーズについては、過去の記事をご参照ください。(参照記事:投資の考え方3-ポートフォリオ運用の資産クラス

続いて、各資産クラスの2021年初からの動向を見てみます。
主要な資産クラスのパフォーマンス推移グラフ(2021年初~2022年1月)
2022年に入り、どの資産クラスも下落に転じています。2021年後半にかけて米国を中心に極めて好調だった運用市場ですが、米国の利上げ早期化懸念が広がると急落といえるような状況になりました。

利上げの影響を受けやすい米ハイテク銘柄を含む先進国株式クラスや、借入に依存しているREITクラスの下落幅が特に大きくなっていることが分かります。

グローバル投資市場の主要指数の確認

続いて、主要な指数の現状確認をしておきます。

株式市場
指数2022年
1月末
変化
(月間)
S&P 5004,515.55-5.3%
Nasdaq14,239.90-9.0%
東証TOPIX1,895.93-4.8%
ドイツ DAX15,471.20-2.6%
英国 FTSE1007,464.371.1%
香港ハンセン23,802.261.7%
上海株価指数3,361.44-7.6%

為替・金利市場
指標2022年
1月末
変化
(月間)
米ドル円 為替レート115.100.02円
ユーロ円 為替レート129.29-1.53円
英ポンド円為替レート154.75-0.94円
豪ドル円 為替レート81.31-2.24円
ドルインデックス96.540.94
米国10年国債金利1.78%0.27%
日本10年国債金利0.18%0.11%

商品先物市場
商品先物2022年
1月末
変化
(月間)
WTI原油 (ドル/バレル)88.1517.2%
(ドル/トロイオンス)1,795.00-1.8%
(ドル/トン)9,508-2.2%

  • 米国株式市場は大幅に下落、Nasdqはマイナス9%
    米連邦準備理事会(FRB)によるバランスシートの縮小(量的緩和策の資産買入額の縮小)および、その後の金融引き締め(利上げ)が早まる観測が広がり、ハイテク株を中心に大幅に下落しました。Nasdq指数は一時、前月比15%以上の下げを記録し、っマイナス9%で終えました。

  • 日本株は5%のマイナス
    米国ハイテク株の下落を受け、日本の半導体関連株や新興市場株が大幅に下落しました。東証TOPIXは前月比9%に迫る下落の後、4.8%で終えています。

  • 米国長期金利は大幅上昇、一時1.9%台をつける
    ある程度緩やかな金融引き締め姿勢を見せていた米連邦準備理事会(FRB)から、早期の利上げ姿勢を示唆するような発言が散見されるようになり、米国長期金利は12月に続き大幅上昇しました。1月半ばに1.9%台をつけた米10年国債金利は、前月比0.27%高い1.78%となっています。(米国長期金利についてはこちらの記事もご参照ください)

  • 米ドル高が進むも、オミクロン株報道により米ドル円為替レートは113円台
    米国の利上げ前倒し観測から米ドル円為替レートは1月上旬に約5年ぶりの116円台まで上昇しあました。その後、株式市場の急落を受け113円まで反落、1月後半になると徐々に戻して前月比ほぼ横ばいの115円近辺で終えました。

  • 原油市場は大幅上昇、7年ぶりの水準に
    グローバルなインフレの進展、オミクロン変異株による経済活動への影響は限定的で原油需要の落ち込みも少ないとの観測、ロシアのウクライナ侵攻による供給懸念などが重なり、原油市場は大幅上昇。WTI原油先物は前月比15%以上高い88ドル台となりました。
なお、1月の長期分散投資ポートフォリオの運用実績についてはこちらの記事をご覧ください。

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自己紹介

週に1~2日の働く、セミリタイア状態の50代男性です。

これまで国内外の株式、債券、ETF、投資信託、先物、FX、不動産など投資歴25年。2000年ITバブルで資産半減、その後2008年リーマンショックの大打撃も経験しました。

20代、30代のころにがむしゃらに働き、地道に資産運用を続けてきたおかげで、資産形成はある程度進みました。

今後の充実した完全リタイアライフに向け、長期目線で分散ポートフォリオ運用を継続中です。

投資スタンスについてはこちらをご覧ください。

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