2022年1月のグローバル運用市場は、米国の早期の金融引き締めに対する警戒感が高まり、大荒れとなりました。各国の株式やREIT市場が大幅な下落をみせたほか、長期金利は米国を中心に大幅に上昇、また、ロシアによるウクライナ侵攻の懸念が強まる中で原油市場も大きく買われました。
ここでは、運用における主な資産クラスのパフォーマンスとグローバル金融市場の動向を確認しておきたいと思います。
主な資産クラスのパフォーマンス状況
これまでと同様に、代表的な低コスト・インデックス投信であるeMAXIS Slimシリーズ(三菱UFJ国際投信株式会社)の価格動向を用い、各資産クラスのパフォーマンスを確認します。
以下、eMAXIS Slimシリーズにおける主要資産クラスの投資信託について、2022年1月のパフォーマンスを表示しています。
※新興国債券クラスのみ、eMAXIS Slimeシリーズは存在しないため、eMAXIS新興国債券インデックスを用いています。対象として用いたemaxisシリーズについては、過去の記事をご参照ください。(参照記事:投資の考え方3-ポートフォリオ運用の資産クラス)続いて、各資産クラスの2021年初からの動向を見てみます。
利上げの影響を受けやすい米ハイテク銘柄を含む先進国株式クラスや、借入に依存しているREITクラスの下落幅が特に大きくなっていることが分かります。
グローバル投資市場の主要指数の確認
続いて、主要な指数の現状確認をしておきます。
株式市場
為替・金利市場
為替・金利市場
商品先物市場
- 米国株式市場は大幅に下落、Nasdqはマイナス9%
米連邦準備理事会(FRB)によるバランスシートの縮小(量的緩和策の資産買入額の縮小)および、その後の金融引き締め(利上げ)が早まる観測が広がり、ハイテク株を中心に大幅に下落しました。Nasdq指数は一時、前月比15%以上の下げを記録し、っマイナス9%で終えました。
- 日本株は5%のマイナス
米国ハイテク株の下落を受け、日本の半導体関連株や新興市場株が大幅に下落しました。東証TOPIXは前月比9%に迫る下落の後、4.8%で終えています。
- 米国長期金利は大幅上昇、一時1.9%台をつける
ある程度緩やかな金融引き締め姿勢を見せていた米連邦準備理事会(FRB)から、早期の利上げ姿勢を示唆するような発言が散見されるようになり、米国長期金利は12月に続き大幅上昇しました。1月半ばに1.9%台をつけた米10年国債金利は、前月比0.27%高い1.78%となっています。(米国長期金利についてはこちらの記事もご参照ください)
- 米ドル高が進むも、オミクロン株報道により米ドル円為替レートは113円台
米国の利上げ前倒し観測から米ドル円為替レートは1月上旬に約5年ぶりの116円台まで上昇しあました。その後、株式市場の急落を受け113円まで反落、1月後半になると徐々に戻して前月比ほぼ横ばいの115円近辺で終えました。
- 原油市場は大幅上昇、7年ぶりの水準に
グローバルなインフレの進展、オミクロン変異株による経済活動への影響は限定的で原油需要の落ち込みも少ないとの観測、ロシアのウクライナ侵攻による供給懸念などが重なり、原油市場は大幅上昇。WTI原油先物は前月比15%以上高い88ドル台となりました。
なお、1月の長期分散投資ポートフォリオの運用実績についてはこちらの記事をご覧ください。
<ご注意>
当サイトに記載の内容は、あくまで、管理人の個人的な見解に基づくもので、何ら特定の投資運用方針を推奨するものではありません。記載内容については、細心の注意を払い各種の公表資料等から作成していおりますが、掲載内容の適時性、正確性、有用性等に関して一切保証するものではありません。投資にあたり、万が一損害を受けたとしても一切責任は負えません。投資はあくまで自己責任でお願いします。
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