長期分散投資ポートフォリオ、2023年3月末時点の運用実績-若干のマイナスパフォーマンス

2023/04/02

運用ポートフォリオ

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投資ポートフォリオのパフォーマンス(202年3月末時点)

2023年3月のハッピー・リタイア・ライフへ向けた長期分散投資ポートフォリオは、月間でマイナス 1.7の運用実績となりました。最大投資セクターである日本株式は小幅上昇したものの、先進国株式が円高進行と、金融セクターの下落からパフォーマンスの足を引っ張りました。

米欧の銀行経営の混乱によって金融システム不安が一気に広がり、3月前半は株式市場の下落が進みました。金融当局の早い対応が助けとなり、後半にかけては買い戻しが進み、株式市場はプラス圏で終えています。米国金利が特に大幅に低下したことから米ドル円為替レートはドル高円安に振れ、海外株式クラスは円ベースではマイナスとなっています。

(2023年3月の金融市場動向の振り返りについては、こちらの記事をご覧ください)

2023年3月末時点投資ポートフォリオの
パフォーマンス
評価損益
前年末比 プラス 3.1%
(月間 マイナス1.7%)
金利/配当+実現損益
1月以降累計 +0.5%
(年間換算 +1.9%)
(備考)
※「評価損益」は修正ディーツ法による金額荷重収益率
  (年率換算は行っていない)
※「金利配当+実現損益」はポートフォリオ評価に含まれない
  金利/配当と、信用取引の実現損益等の税引後合計額
  (金利/配当について年率換算した数値も表示)

投資ポートフォリオの売買銘柄、および運用状況

売買銘柄

【売却銘柄】
  なし 

【購入銘柄】
  ▶東急不動産ホールディングス[3289] 
  ▶三井住友フィナンシャルグループ[8316] 
  ▶東京海上ホールディングス[8766]  

資産クラス別の投資割合

2023年3月 長期分散投資ポートフォリオの資産クラス別アロケーショングラフ

運用状況

  • 2023年3月のハッピー・リタイヤ・ライフに向けた長期投資ポートフォリオの評価損益は、月間でマイナス1.7%となりました。2023年1月からの累計の金利/配当等収益は0.5%です。

  • 金融システム不安の広がりから株価が下落したタイミングで、東急不動産ホールディングス[3289]を新規購入しました。また、特に金融株が売られてきたことから、三井住友フィナンシャルグループ[8316]と、東京海上ホールディングス[8766]の追加購入を行いました。売却した銘柄はありません。

今後の運用方針

3月の金融システム不安の広がりは、個別金融機関の流動性問題が要因だといえるものの、高インフレに対応した金融当局の急激な利上げが影響している面は確かにあります。

金融機関は預金が流出する際に、資産である投資債券を売却してその資金を準備することなります。今回の混乱は、その資産の信用力価値が悪化しているわけではないものの、金利上昇によってその価格が大幅に低下してしまっていたことが要因となっているからです。特定の金融機関の流動性管理や経営に問題があったといえますが、急速な利上げの影響はあるわけです。

インフレに減速感はみられるものの完全に収まっていない状況で、金融当局にとっては、インフレ対応としての金融政策のかじ取りが今後難しくなると想定されます。市場の不安定な状況は続く可能性があります。

こうした不安がある一方で、金融当局の資金供給による大幅な量的緩和は依然として続いています。これは、市場から当局が買入たを行ったバランスシート資産の規模が、依然巨大な水準にあることからも確認できます。今後も「金あまり」を背景とした市場への投資資金流入は続くと考えられます。

このような状況下、今後も長期視点のポートフォリオ運用をベースに、慎重姿勢を保ちつつ株式クラス下落の際には買い増しを行い、上値では売却によりリスクコントロールを図る運用を続けていきたいと考えます。

昨年後半から心がけてきた以下のような運用方針が、現時点ではパフォーマンスに貢献しています。
  • 米国株式を減らし日本株式への投資割合を増やしていること
  • 米国株式はディフェンシブ銘柄と金利上昇がメリットとなる金融セクターにウェイトを置いていること
  • 日本株式は高配当銘柄、ディフェンシブ銘柄、そしてアフターコロナ睨みのポジションを増やしていること
  • 外貨エクスポージャー(外貨建て投資割合)を相応に減らしていること
ただ、今後のポートフォリオ運営にあたっては、徐々に次のようなことに取り組んでいきたいと考えています。
  • タイミングをみつつ、米国金利上昇時に米国長期債の買い増しを行う
  • 金融セクターへの投資割合がかなり多く、3月はかなりマイナス要因となってしまったが、今後も相応の好パフォーマンスが期待できると考え、リスク量を考えながら保有を継続する
  • 米ドル円為替レートがもう一段上昇する(円安方向へ進む)場面があれば、再び少しずつ外貨資産を減らす
  • 米国ハイテク銘柄を選択的に少しずつ購入
引き続き、長期目線でリスクコントロールに努めながら、ポートフォリオ運用を進めていければと思います。

なお、2023年3月の金融市場動向の振り返りについては、こちらの記事をご参照ください。

資産クラス別の主な投資対象

アセットクラス現在の主な投資対象商品
日本株式一部インデックス投信で、残りは個別銘柄。優待銘柄を含む50社以上に分散投資。現在はディフェンシブ銘柄、高配当銘柄、航空などアフターコロナ銘柄へ分散。
先進国株式米国のインデックスと個別銘柄20社程度に投資。外貨建てリスク軽減のため、円安が進んだ2023年秋に売却してポジションを落とす。金融株への集中度が高く、その他、ヘルスケア、生活必需品、通信株などのディフェンシブ銘柄に分散投資。
新興国株式アジア株投信を少額保有。
日本債券クレジット(信用)リスクの存在する、国内個別企業の発行する普通社債と信託銀行経由の金銭信託。
なお、個人向け国債はリスク運用資産とは分けて現金相当として認識。将来市場が下落した際にリスク資産を購入をするための待機資金としている。
先進国債券米国債個別銘柄と、国際機関および個別企業発行の米ドル建て個別債券が大半。米国株売却資金の受け皿である米ドルMMFも含む。
新興国債券新興国債券投信。現時点では全額、為替ヘッジしている。
ハイイールド債券ドル金利が低下していた過程で全て売却済みで現在保有無し。2023年~2024年頃、景気が持ち直してくれば、再度購入可能か。
日本REIT国内リート個別銘柄。2021年にかなり売却を進めたため、現時点ではポジション割合が少ない。2023年はタイミングを見て積み増し意向。
グローバルREIT米国リート投信と少額の豪州リート。

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自己紹介

週に1~2日の働く、セミリタイア状態の50代男性です。

これまで国内外の株式、債券、ETF、投資信託、先物、FX、不動産など投資歴25年。2000年ITバブルで資産半減、その後2008年リーマンショックの大打撃も経験しました。

20代、30代のころにがむしゃらに働き、地道に資産運用を続けてきたおかげで、資産形成はある程度進みました。

今後の充実した完全リタイアライフに向け、長期目線で分散ポートフォリオ運用を継続中です。

投資スタンスについてはこちらをご覧ください。

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