ザ・パック[3950]の株主優待、図書カードが到着-業績、配当金実績と株価推移の確認【2021年9月】

2021/09/05

株主優待 投資-日本株

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この記事では、デパートや専門店などの紙袋や、各種業界向けの紙器、段ボールを製造販売する、ザ・パック[3950]の2021年6月基準の株主優待についてご紹介します。6月基準で図書カード、12月基準でクオカードがもらえます。あわせて、ザ・パックの事業の概要、株価の推移、業績推移、配当金の実績を確認します。

[3950]ザ・パックの株主優待

権利確定日が6月末、12月末(年2回)の株式優待銘柄です。
権利確定日6月末、12月末(年2回)
株主優待内容[6月末]
100株以上保有の株主に、図書カード
(500円相当)を贈呈

[12月末]
100株以上保有の株主に、QUOカード(1,000円相当)を贈呈
株主優待で図書カードを配布する企業はクオカードに比べて少ないので、金額が500円相当と少ないですが嬉しいです。クオカードが利用できない本屋もあるので重宝します。

2021年9月贈呈(2021年6月権利確定)の株主優待

100株以上保有者への図書カード
ザ・パック[3950]株主優待図書カード(2021年6月基準)

2021年3月贈呈(2020年12月権利確定)の株主優待QUOカード
ザ・パック[3950]株主優待クオカード(2020年12月基準)

ザ・パックの優待利回り

ザ・パック[3950]へ投資する場合、2021年9月3日の株価 2,976円を前提として、100株で297,600円必要になります。優待品の図書カードとQUOカードを額面どおりの価値で計算すると、100株保有で0.50%の優待利回りとなります。

[3950]ザ・パックの事業内容・業績動向

ザ・パックは、デパートや専門店などの紙袋の最大手メーカーです。各種業界向けの紙器、段ボール、また、紙おむつ用外装袋なども手掛けています。

ザ・パックの2020年12月期における事業別の売上高割合は次のようになっています。

ザ・パックの事業別売上高割合(2020年12月期)

ザ・パック[3950]の事業別売上高割合(2020年12月期)

※ザ・パックの決算資料よりブログ管理人作成

新型コロナウィルスの感染症拡大する中、ザ・パックはEC市場や食品テイクアウト・デリバリー市場への販売を強化しています。多くの業界でEC化が加速、また、ライフスタイルも変化し、飲食のテイクアウトやデリバリーが増加しています。手提げ紙袋の使用量が減る一方で、宅配袋や段ボール使用量、そして、紙製一次容器などの需要が増加していることが背景です。

ザ・パックの業績推移(売上高・営業利益)
ザ・パック[3950]の業績推移(売上高・営業利益)【2020年12月期】
※ザ・パックの決算資料よりブログ管理人作成

ザ・パックの2020年12月期売上高は、前期比マイナス17.9%の784億円となりました。営業利益も前期比マイナス52.2%の32.7億円と落ち込みました。新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受け、紙器、段ボールの販売数量は増加したものの、紙袋やポリ袋など化成品が大幅に減少したことによります。

2021年12月期第二四半期(2021年1月~2021年6月期)は、前年同期比で売上高、営業利益ともに増大しました。新型コロナウィルス感染症が変異株などで再拡大する中ではあるものの、個人消費の低迷は底を打ち、売上・利益ともに回復傾向にあると会社はみています。

会社は2021年12月通期の売上高予想を前期比3.3%増の810億円、営業利益予想を前期比16.0%増の38億円としています。

[3950]ザ・パックの配当実績

ザ・パックの配当実績・一株当たり利益・期末配当利回り
年度一株当たり
利益
(円)
配当金
(年間・円)
期末配当
利回り
2016年12月期231.47501.91%
2017年12月期265.56501.37%
2018年12月期253.25501.64%
2019年12月期243.89551.39%
2020年12月期126.01602.12%
※ザ・パックの決算資料よりブログ管理人作成

2020年12月期は大幅な減収減益となったものの、配当金を当初予定通り60円としています。従来20%程度であった配当性向が、2020年12月期は48%となりましたが、まだ、高くて心配な水準ではありません。

[3950]ザ・パックの株価推移

ザ・パック[3950]の株価推移(週足:2015年~2021年9月現在)
ザ・パック[3950]の株価推移グラフ(2015年1月から2021年9月現在)
2020年に入り、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受け、株価は4,000円台から2,600円へと急落しました。その後は、2,600円から3,200円のレンジで揉みあうような展開です。

2021年9月に入り、昨年の急落以来はじめて、週足における9週移動平均線と25週移動平均線が、52週移動平均線とゴールデンクロスを形成しそうな様子です。より短期の日足にいては、2021年8月に25日移動平均線が75日移動平均線とゴールデンクロスを形成し、日足は上昇トレンドに入っています。

いよいよコロナ後を見据えた、株価の回復トレンドに入ってきたのかも知れません。

ザ・パック[3950]の株価推移(日足:2020年1月~2021年9月現在)ザ・パック[3950]の株価推移グラフ(2020年1月から2021年9月現在)

※「ゴールデンクロス」とは、株価などのチャート上で、短期の移動平均線がより長期の移動平均線を下から上へ上抜ける(クロスする)ことを指します。これから相場が上昇トレンドにはいるかも知れない、という買いサインのひとつと考えられています。

[3950]ザ・パックの投資指標と今後の運用方針

2021年9月3日の株価 2,976円による投資指標
一株当たり
利益(EPS)予想(円)
142.17
年間配当金 予想(円)50
予想PER(倍)20.94倍
実績PBR(倍)0.93倍
ROE 予想4.49%
配当利回り予想1.68%
※ザ・パックの決算資料よりブログ管理人作成

今後の運用スタンス

優待利回り0.50%と予想配当利回り1.68%から、総合利回りは2.18%と、利回り的にはあまり魅力はありません。

2021年12月期の一株当たり利益(EPS)予想は142.17円と、まだ従来水準からは随分低い状況です。このEPSをもとにした予想株価収益率(PER)は21倍と、平均的に11~13倍程度であった過去水準から考えると、現在の株価は割高に見えます。自己資本利益率(ROE)も同様に、従来水準の8~10%より弱い値です。

会社が予想しているように個人消費は底を打ち、売上・利益ともに回復基調だとすると、今後は利益水準が従来に近付いていく可能性はあります。一方、新型コロナによる個人消費動向の変化が、会社の利益構造にも変化をもたらしてしまう可能性もあります。この点は、注意してみていく必要がありそうです。

上で触れたように、株価チャート的には良い感じといえます。
引き続き、業績動向を注視しながら、投資継続していく方針です。

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自己紹介

週に1~2日の働く、セミリタイア状態の50代男性です。

これまで国内外の株式、債券、ETF、投資信託、先物、FX、不動産など投資歴25年。2000年ITバブルで資産半減、その後2008年リーマンショックの大打撃も経験しました。

20代、30代のころにがむしゃらに働き、地道に資産運用を続けてきたおかげで、資産形成はある程度進みました。

今後の充実した完全リタイアライフに向け、長期目線で分散ポートフォリオ運用を継続中です。

投資スタンスについてはこちらをご覧ください。

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