この記事では、120年以上の歴史を持つ毛織物製品メーカー、日本毛織[3201](ニッケ)の2021年5月基準の株主優待についてご紹介します。株主優待カタログによる特別販売とQUOカードがもらえます。あわせて、日本毛織の事業の概要、株価の推移、業績推移、配当金の実績を確認します。
[3201]日本毛織(ニッケ)の株主優待
権利確定日が5月末、11月末(年2回)の株式優待銘柄です。
権利確定日 | 5月末、11月末(年2回) |
株主優待内容 | ・1株以上保有の株主に、「株主優待 カタログ」による特別価格販売
・100株以上保有の株主に、保有 株式数に応じてQUOカードと 「株主優待割引券」を贈呈 |
各権利確定日に贈呈される株主優待品
5月末基準の株主優待 |
保有株式数 | 株主優待 |
1株以上 | 株主優待カタログによる特別価格販売 |
100株以上 1,000株未満 | QUOカード500円分 |
1,000株以上 5,000株未満 | QUOカード500円分 「株主優待割引券」(3,000円分) |
5,000株以上 10,000株未満 | QUOカード500円分 「株主優待割引券」(5,000円分) |
10,000株以上 | QUOカード500円分 「株主優待割引券」(10,000円分) |
11月末基準の株主優待 |
保有株式数 | 株主優待 |
100株以上 | QUOカード500円分 |
1,000株以上保有の株主に贈呈される「株主優待割引券」は、次のように使うことができます。 - 「株主優待カタログ」の商品購入に使用
- 自社直営のスポーツ施設、店舗で使用
- 自社が運営するショッピングセンター内の専門店で使用
2021年8月贈呈の「株主優待割引券」の有効期限は2022年9月30日(約1年間)です。但し、「株主優待カタログ」の取り扱いは2021年12月24日までです。
2021年8月贈呈(2021年5月権利確定)の株主優待
100株以上保有者へのQUOカード
日本毛織の株主優待QUOカードはオリジナルのもので、毎回デザインが異なります。なかなかのデザインと思いますので、いくつか過去のものを見てみましょう。
2021年2月贈呈(2020年11月権利確定)の株主優待QUOカード
2019年2月贈呈(2018年11月権利確定)の株主優待QUOカード
2018年8月贈呈(2018年5月権利確定)の株主優待QUOカード
日本毛織(ニッケ)の優待利回り
日本毛織[3201]へ投資する場合、2021年8月25日の株価 982円を前提として、100株で98,200円、1,000株で982,000円必要になります。優待品のQUOカードと「株主優待割引券」を額面どおりの価値で計算すると、100株保有で1.01%、1,000株で0.40%の優待利回りとなります。
[3201]日本毛織(ニッケ)の事業内容・業績動向
創業は120年以上前の日本毛織、通称社名ニッケ(NIKKE)は、羊毛を中心とした毛織物製品のメーカーです。日本ではじめてウールマークの使用認可を取得した会社でもあります。
繊維産業の国際競争が激しさを増す中で、過去20年の間に非繊維分野へ進出を図ってきました。繊維と非繊維分野の両方をもつことが、より強いビジネスモデルとなるとの思いです。現在、事業を次の4つの領域に広げています。
事業分野 | 事業内容 |
衣料繊維事業 | ウール由来の先端素材やハイブリッド素材・製品の開発・提供 |
産業機材事業 | 自動車関連、環境関連、その他産業用資材の開発・製造・販売 |
人とみらい開発事業 | 商業施設やカプセルホテル運営、不動産開発、介護・保育・スポーツスクール事業など、地域共生型サービスの提供 |
生活流通事業 | 商社機能を活かした、グループ内外に対する販売・物流サービスの提供 |
2020年11月期の各事業の売上高割合は次のようになっています。
日本毛織(ニッケ)の事業別売上高割合(2020年11月期)
※日本毛織の決算資料よりブログ管理人作成日本毛織(ニッケ)の2020年11月期売上高は、前期比マイナス17.0%の1,049億円となりました。営業利益も前期比マイナス13.6%の90億円でした。新型コロナウィルス感染症拡大の影響による自動車産業の冷え込みや、ショッピングセンター・スポーツ施設の一時休館などにより、産業機材事業や人とみらい開発事業の収益が大幅悪化となりました。
※日本毛織の決算資料よりブログ管理人作成
2021年11月期第二四半期(2020年12月~2021年5月期)は、前年同期比で減収となったものの、営業利益は約12%の増収となりました。衣料繊維事業と生活流通事業が好調だったことが背景です。
2021年7月に入り、会社は2021年11月通期の営業利益予想を、従来の86億円から88億円へと上方修正しています。
[3201]日本毛織(ニッケ)の配当実績
日本毛織の配当実績・一株当たり利益・期末配当利回り
年度 | 一株当たり 利益(円) | 配当金 (年間・円) | 期末配当 利回り |
2016年11月期 | 67.88 | 22 | 2.75% |
2017年11月期 | 71.52 | 22 | 2.22% |
2018年11月期 | 72.26 | 22 | 2.39% |
2019年11月期 | 89.70 | 26 | 2.45% |
2020年11月期 | 98.57 | 27 | 2.56% |
※日本毛織の決算資料よりブログ管理人作成
2020年11月期は営業利益は減益となったものの、当期純利益は増益となり過去最高値を達成しました。これを受けて増配をしています。
[3201]日本毛織(ニッケ)の株価推移
日本毛織[3201]の株価推移(週足:2015年~2021年8月現在)
日本毛織(ニッケ)の株価は、2015年以降、概ね750円~1,150円の範囲で上下動を繰り返しながらの横ばい推移となっています。
2020年以降では、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で株価は3月に急落、その後6月にかけて急回復した後は、より狭い900円~1,150円のレンジでの横ばい推移です。
日本毛織[3201]の株価推移(日足:2020年1月~2021年8月現在)
の株価推移グラフ(2020年から2021年8月)](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhVVEWiPaL4IRKGgula6EQ50-7jaDU1WhGoo2PHFoILgBKXjdCYSv-G0jEWte1pGLk59yeP7ARFgSPiAqstqr5mbYLTx-lHvIb1IRiQnq2kI73GpbEiC1Andawr-mgNCLQdLwZdU4Ezdww/w640-h500/20210825+Nikke+1.5y+R.png)
[3201]日本毛織(ニッケ)の投資指標と今後の運用方針
2021年8月25日の株価 982円による投資指標
一株当たり 利益(EPS)予想(円) | 55.79 |
年間配当金 予想(円) | 27 |
予想PER(倍) | 17.61倍 |
実績PBR(倍) | 0.75倍 |
ROE 予想 | 4.25% |
配当利回り予想 | 2.75% |
※日本毛織の決算資料よりブログ管理人作成
今後の運用スタンス
2021年11月期の一株当たり利益(EPS)予想が55.79円と、従来の半分程度となっています。このEPSをもとにした予想株価収益率(PER)は17倍となり、平均的に11~13倍程度であった過去水準から考えると、現在の株価は割高に見えます。自己資本利益率(ROE)も同様に、従来水準の6~7%より弱い値となっています。
ただ、このような利益水準の予想は、新型コロナ禍における一時的要因による部分が大きいとも考えられます。比較的分散の効いた事業モデルを持ち、これまでも概ね安定的に利益をあげてきていることから、今後の経済活動正常化に伴って、従来の利益水準を取り戻せる可能性は十分あります。
100株保有時の優待利回り1.01%と予想配当利回り2.75%から、総合利回りは3.76%とまずまずです。
今後も、慎重に業績動向を注視しながら、投資継続していく方針です。
<ご注意>
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