離れて暮らす親の認知症介護、絶対役立つサポート・ツール!

2021/02/17

介護生活

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コロナ禍の巣ごもり生活の影響もあるのか、昨年秋、一人暮らしを続けている母の認知症介護が突然始まりました。

もの忘れは進んでいるものの基本的に一人で生活していた状態から、急に食事の用意や金銭管理もできない認知症状態になってしまったことは、前の記事で触れました。

    離れて暮らす母の認知症介護が突然はじまった・・・

1時間ほど離れた親の住まいに毎日のように通えるわけではないので、介護生活をサポートすべく、いろいろと対応をはかりました。そうした中で、認知症介護にホントにこれは役立った!助かった!というサポート・ツールをここに紹介したいと思います。

1. リモート・ネットワークカメラ(見守りカメラ)

離れて暮らす親の認知症介護で、何をおいても最も役立つ、ある意味で必須ツールがリモート・ネットワークカメラだといえるでしょう。

メーカーのサーバーに映像が残る可能性から情報セキュリティ面の議論もあったりしますが、あまり気にしてもどうしようもないので、機能と価格を優先してTP-Linkの ネットワークカメラ Tapo C200 選びました。


親の自宅に設置したカメラ映像を、Wifi・インターネット経由でリモート環境から確認できます。パン・チルト機能により広範囲がカバーでき、ズーム機能によってある程度細かいところも確認可能です。映像のMicro SDへの録画・再生機能もあり、動体検知を設定して検知した際のみの録画や検知した際のアラート送信の設定もできます。

通常の老親介護の場合も安否確認等で活躍すると思いますが、特に認知症の場合は自分で判断をしてものごとを行うことがかなり難しくなることから、カメラ無しには離れた介護は立ち行かないくらいです。

リビング、キッチン、玄関の3ヵ所に設置し、スマホやタブレットで簡単に映像確認できます。ナイト・ビジョンにより暗闇でもけっこう良く見渡せるの助かってます。主に次のような点で活用しています。

  • 安否を含め自宅での様子、天戸の開け閉め、訪問介護時の様子の確認
  • テレビや冷暖房のリモコン操作
  • 冷蔵庫を確認しながらの食事の準備や片付けの指示
  • 服薬の適切な指示
  • 玄関の施錠の確認
  • デイサービス出発時の指示確認や、訪問販売業者など訪問者の確認
Tapo C200プライバシーモード機能があり、設定をオンにすると、一切の映像配信が止まります。この機能を夜間やデイサービス利用中などカメラ不要時に利用し、通信料のコントロールに役立てています。

難点をあげるとすると、双方向通話の機能はいまいち使えないことです。音声の送受信に若干のタイムラグがあり、映像音声の片方向の確認程度には問題ないのですが、こちらからも話かけて会話をするのはやや難しいものがあります。この対応策として後述するスマートスピーカーを別途導入しています。

2. インターネット・Wifi環境


リモートカメラやスマートスピーカーなど、IT機器を駆使するためのインフラとして、こちらも必須といえます。

本当は光回線が理想なのですが、数年前の父の他界時に解約をしてしまっていました。今回急な対応が必要であったため、即日配達で直ぐに利用可能なモバイルWifi回線を契約することにしました。容量無制限のいくつかの候補先について2~3年間の契約期間中の総支払額を比較し、端末機種代金ゼロ円でキャッシュバック金額も大きな GMOとくとくBB(GMOインターネット株式会社運営)を選びました。

決して速くはないですがそこそこのスピードもあり、回線も安定しているため実用上問題はありません。モバイルWifiは導入が簡単、Wifiルーターが不要、光回線よりやや安い、場合によっては持ち運び利用が可能、と利点が多いといえます。

一方最大の問題点は、容量無制限とはいっても、どこの回線も3日間で10GBなどの集中利用で速度制限にかかってしまう点です。前述のとおり、リモートカメラのプライバシー機能を活用してデータ利用容量コントロールを行うようにしています。

3. 防犯機能付き電話機

認知症の高齢者の消費者被害で特に多いと聞く訪問販売や電話勧誘販売の問題。母も本格的な認知症状態になる前から、さまざまなものを繰り返し契約、購入してました。

訪問販売により牛乳や新聞などを複数の業者と同時に定期購入契約したり、電話勧誘によって地方発注の業者からの食べきれないほどの地方特産品を購入したり、また、不要な自宅の屋根改修工事などを発注したり・・・と散々でした。

実は母は何年も前からスマホを利用していましたが、認知症発症時には一時スマホ操作がほとんどできない状態でした。後にシニア向け「かんたんホームアプリ」を導入することによって何とか使えるようになりましたが、将来またどうなるか分からないこともあり、固定電話は残すようにしていました。

訪問販売については、前述のネットワークカメラの動体検知録画機能により状況を把握し、対応を図れるようになりました。一方、電話勧誘販売への対処には、いわゆる防犯機能付きの留守番電話がマスト・ツールといえます。

電話会社のナンバー・ディスプレイ契約を活用した防犯機能を謳う高齢者向けの電話機が、複数の家電メーカーから販売されています。検討ののち、シャープのデジタルコードレス防犯電話機 JD-AT90 を選びました。


決め手となったのは、多彩な防犯機能があらかじめ設定されており、中でも電話機に登録した電話番号からのみ着信を許し、未登録の番号からの電話は拒否する強力な防犯機能が備わっていたからです。

最初に必要な電話番号を登録する手間がかかりますが、電話勧誘販売の被害は導入以降皆無となりました。

4. LINEなど無料通話アプリ

認知症介護を離れて行う場合、電話で話す回数、時間ともにものすごく多くなり、LINEなどの通話アプリも重宝します。グループ通話により家族間で簡単に同時通話できるのも役立ちます。

5. シニア向けかんたんホームアプリ

視力が弱まっている上に認知能力が低下してくることから、スマホやリモコン類の操作はハードルが高くなります。リモコンはなるべくボタン類が大きく見やすいものへ変更し、ずいぶんと操作ができるようになりました。

スマホについては、シニア向けのホームアプリによってホーム画面をシンプルかつ必要最低限の機能のみに限定的し、何とか使えるようになりました。Androidのスマホに利用したのは、アイコンを大きく見やすくカスタマイズできる無料アプリということで、スクエアホーム:ランチャーを用いることにしました。

6. スマートスピーカー


かんたんに双方向通話ができるスマートスピーカーはとても利便性が高いといえます。なるべく多くのコミュニケーション手段を確保しておきたいとの考えからもおススメです。

自宅でAmazon Echoを利用したことから、Echo Dotを購入し、設定を済ませた上で母のもとに設置しました。呼びかけ機能を用いて、電話をするまでもなくかんたんに通話ができるので重宝します。こちらが外出時にも、スマホのアレクサアプリから通話可能です。

7. その他の工夫


上記サポート・ツール以外の工夫として、次のようなことが役立っています。
  • 1週間の薬をセパレート管理できる100均の服薬管理ケースの活用
  • 家の中で大きな文字の「張り紙」を活用した指示や注意喚起
  • 火事リスク低減のためガスコンロからIHコンロへの変更

母は自分でエアコンのリモコンを冷房にセットしてしまったことが一度あり、以後はリモコンは隠し、暖房を24時間つけっぱなしにしています。今後、スマートリモコンやスマートロックの活用を検討したいと考えています。


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自己紹介

週に1~2日の働く、セミリタイア状態の50代男性です。

これまで国内外の株式、債券、ETF、投資信託、先物、FX、不動産など投資歴25年。2000年ITバブルで資産半減、その後2008年リーマンショックの大打撃も経験しました。

20代、30代のころにがむしゃらに働き、地道に資産運用を続けてきたおかげで、資産形成はある程度進みました。

今後の充実した完全リタイアライフに向け、長期目線で分散ポートフォリオ運用を継続中です。

投資スタンスについてはこちらをご覧ください。

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